宮崎エンジニアリング、低圧電気取扱業務の教育事業を本格始動 オペレータの保全技能向上支援

 宮崎精鋼グループで棒線加工関連設備の製造販売、メンテナンスなどを手掛ける宮崎エンジニアリング(本社・名古屋市中川区、社長・鈴木和直氏)は、保有するノウハウを活用した機械の操作方法、メンテ法を教える教育事業を本格始動した。保有するノウハウを活かした専用のカリキュラムで長期講習を行い、グループ企業に所属するオペレータの技能向上を図る。将来的にはグループ外、海外の同業者まで対象を拡大することも視野に入れ、事業の柱に育てたい考えだ。

 宮崎エンジニアリングは16年、千晃製作所を吸収するとともに、グループ会社の東洋精鋼が担っていたメカニカルディスケーラーのメンテ業務を移譲。機械関連事業を一貫対応する新体制となり2年が経過した。

 機能の一本化を通じて、内製比率が高まり収益性が向上するとともに、「製販、アフターケアを担当する中で社員の意識が高まってきた」(鈴木社長)といった効果も生まれ、業績が拡大傾向にある。

 設備および製造技術に関するコンサルティング業務も展開する中で、豊富なノウハウを基にオペレータの技能教育を事業化することを決断。講師を務める同社社員が低圧電気取扱業務インストラクター資格を取得し、このほどグループ会社を対象とする講習を本格始動した。

 設備保全教育プログラム(保全管理・油圧潤滑管理・機械要素)は9カ月間のカリキュラムを組み、宮崎エンジ内で実施。ボール盤、グラインダーなど各設備の操作方法、メンテナンス手順のほか、「けがき」といった加工基本技術なども教え、設備保全技能の向上を図る。

 鈴木社長は「各所から設備教育に対する引き合いを頂いており、グループ外への事業展開も前向きに検討したい」と展望を語った。

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