やまゆり園事件から2年 献花台に大勢の人、「いつまでも忘れません」

 相模原市緑区の県立障害者施設「津久井やまゆり園」で入所者ら45人が殺傷された事件は26日、発生から2年を迎えた。5月から建て替え工事が進められている園には献花台が設けられ、朝から大勢の関係者や市民が訪れて静かに手を合わせた。

 献花台には花束や折り紙、「いつまでも忘れません」などと書かれた寄せ書きが置かれた。園長は「悔やまれて仕方がない。亡くなった19人には心安らかに眠ってほしいとの気持ちでいっぱい」と声を震わせた。

 事件は2016年7月26日未明に発生、入所者19人が刺殺され、職員2人を含む26人が重軽傷を負った。

 殺人などの罪で起訴された元施設職員の植松聖被告(28)は、逮捕直後から「障害者は不幸を作ることしかできない」などと供述。現在も同様の主張を続けている。2度目の精神鑑定が実施され、公判日程は決まっていない。

 県は、2018年度中に事件現場となった二つの居住棟などを撤去し、19年度に新施設の建設に着手、21年度の開設を目指すとしている。利用者が仮移転している横浜市港南区の「芹が谷園舎」周辺にも小規模施設を整備、全利用者130人分を確保する。

献花台に供えられた花束には「みんなをわすれないよ」というメッセージカードが添えられていた=相模原市緑区の津久井やまゆり園

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