「戦後」が続くために 横浜シネマリンで28日から特集上映

 戦後73年の終戦記念日を前に、横浜市中区長者町の映画館「横浜シネマリン」で「沖縄と日本の戦後を見つめなおす」と題した特集上映が28日から行われる。「戦後が続くために何が必要か、考えるきっかけに」と来場を呼び掛けている。

 日本が二度と戦争をしないようにと同館が毎夏、取り組んでいる。大岡昇平の戦争小説の傑作を題材にした塚本晋也監督「野火」は本編のほか、関連映像も同時上映する。劇中音楽ライブ映像(30分間)と、戦争体験者の話や監督の全国行脚などを収めたドキュメンタリー(60分間)だ。

 ほかに、米占領下の沖縄で女児が米軍車両にひかれた瞬間の報道写真を発端にしたドキュメンタリー作品や、1955年にベルリン国際映画祭の長編映画賞を受賞し、伊福部昭の音楽でも知られる名作「ひろしま」も上映される。上映作品と期間は次の通り。

 ▽8月3日まで「カタブイ-沖縄に生きる」ダニエル・ロペス監督、2015年▽4~10日「ひろしま-1945年8月6日、原爆雲の下の真実」関川秀雄監督、53年▽4~17日「まぶいぐみ-ニューカレドニア引き裂かれた移民史」本郷義明監督、2017年▽11日「野火」塚本晋也監督、14年▽12~17日「コスタリカの奇跡-積極的平和国家のつくり方」マシュー・エディー、マイケル・ドレリング監督、16年▽12~24日「OKINAWA1965」都鳥伸也監督、17年。

 上映時間など、問い合わせは同館電話045(341)3180。

「野火」(C)SHINYA TSUKAMOTO/KAIJYU THEATER

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