働くのに必要な心構え
どんな職種であれ、働くことは、楽しいことばかりではありませんね。
例えば、突然怒りをぶつけられれば、誰だって悲しくなったり、頭にきたりしますよね。
その結果、業務そのものに「恐怖を感じる」「お客さまと接するのが怖い」そんな風に思う、いわゆるトラウマ状態になってしまう可能性も。
CAは機内という閉ざされた空間で、ほとんど初めてお会いするお客さまに満足していただかなければならない仕事。
CA=会社の顔、笑顔、華やか、才色兼備等、大切なイメージを守らなければいけない職種です。
華やかに見えますが、辛いことや理不尽なことがたくさんあります。
「仕事だから仕方がない」と諦めず、事前の心構えについて考えてみましょう。
労働の種類
労働には、頭脳労働、肉体労働、そしてもう1つがあまり聞きなれないかもしれませんが、感情労働の3つがあるとされています。
頭脳労働は、知識や判断力を必要とする仕事です。研究者やシステムエンジニア、研究・開発の専門家などですね。
肉体労働は、肉体や基礎体力を使った仕事です。工事現場や工場などで、重い物を運んだり、指先などをつかった細かい作業も肉体労働にあたりますね。
そして、あまり聞きなれない感情労働。顧客満足のために、自分の感情をコントロールする仕事です。
サービス業や営業職、芸能人も感情労働にあてはまります。
CAは感情労働?
「仕事中はいつも笑顔でいなければならない」「仕事のために自分の感情を抑制している」
こんな風に、決められた感情を保って働かなければならない仕事を感情労働と呼びます。
この感情労働の特徴として、個人的な感情を仕事に反映させないようにセーブすることが求められます。
また、与えられる権限やルールに制約があり、全てに対応できるわけではないので大変ストレスがたまりやすい仕事です。
様々な制約の中でも、お客さまに寄り添い、お客さまに最善の応対を考えなければならないのでどうしても心の中で消化できない、納得できない場面が出てくることがあります。
そんな中、感情をコントロールし顧客満足を追求するのが感情労働です。
華やかに見えるCAの仕事ですが、機内では立ちっぱなし、昼夜問わずの勤務、毎年の更新試験と、感情労働だけでなく、肉体労働、頭脳労働、全てに当てはまるかもしれませんね。
感情的に追い詰められないために
感情的に追い詰められないために、自分は「感情労働をしている」ことを認識してみましょう。
1. 自分の感情を抑えて(コントロールして)対応している(客観視する)
2. 業務自体に制約がある(応えられることが限られている)
3. 相手の感情に引きずられない(負の感情を受け止め過ぎない)このように考えると、心理的圧力がかかる応対や不当な申し出の最中でも、自身を客観的、俯瞰的にに見ることができるので、少しは負担が減るのではないでしょうか。
だからと言って、ストレスや心の疲弊が無くなるわけではありませんが、知っているのと知らないのとでは心の安定感が違ってくると思います。
感情労働はやりがいのある仕事です。
お客さまから直接感謝されたり、難しい問題が解決できた時は本当に幸せな気持ちになれます。
感情労働を選ぶ人の多くは、人が好きで、感情が豊かな人だと思います。
それだけに、いつも笑顔で懸命に尽くしてしまい、知らず知らずのうちに疲れをためてしまう可能性があります。
「プロなのだからこうでなければいけない」「プロとしてこうあらなければならない」と、自分を追い詰めすぎないよう、ストレスをため込まない心構えを普段から意識してみると良いですね。