本のタイトルを組み合わせて川柳を作る「背表紙川柳」のイベントが26日、横浜市西区の市中央図書館で開かれた。市内の高校生11人が参加。小説やエッセーなどの背表紙を見比べながら独創的な一句を生み出した。
背表紙川柳は岩手県の書店が火付け役になり、ツイッターなどで近年ブームに。県内最多の170万冊超の蔵書を誇る同館が、「高校教師歌人」として知られる市立桜丘高校(保土ケ谷区)の千葉聡教諭(49)を講師に招き企画した。
11人は、館内から100冊弱の本を持ち寄り、制限時間の1時間以内に背表紙川柳作りに励んだ。明快で、五七五のリズムに合った一句をひねり出すのに悪戦苦闘。千葉教諭は「名詞を効果的に入れるとリズム感が出て面白い川柳になる」などとアドバイスした。
審査員賞には、ともに県立横浜清陵高校(南区)1年の草刈駿亮さん(15)の「死のオブジェ 美しいって なんだろう」と、小林桃子さん(15)の「かたみ歌 私の神様 死んだふり」の2作品が選ばれた。草刈さんは「川柳作りを通して普段は接することのない哲学書などにも触れることができた」。千葉教諭は「さまざまな本のタイトルをつなげて川柳にすることで、思いがけない楽しみや驚きが生まれる」と魅力を語った。