フィリーズが強力内野手を補強 メッツからカブレラを獲得

オールスター終了後は各球団でトレードが積極的に行われており、ポストシーズンを目指すチームは有望選手を放出する代わりに主力級の選手を獲得して穴を埋めている。2008年以来の世界一を目指すフィリーズはメッツから1対1のトレードでアズドゥルバル・カブレラの獲得を発表。さらに打線の厚みが増すことになった。

メッツの二遊間を守り、攻守にわたって活躍してきたカブレラ。今季は二塁手として90試合に出場して打率.227 18本塁打 59打点の成績を残した。彼は低打率ではあるものの、両打ちであり、OPS.817の成績を残している。今回、フィリーズがカブレラに注目した点としては右投手に強さを発揮しているところであり、右投手に対してOPS.879と好成績を記録している。チームにとっては遊撃手が穴だったこともあり、理想的な補強といえるだろう。

一方でチーム再建を目指すメッツがカブレラ放出の見返りに獲得したのは23歳右腕のフランクリン・キローム。ドミニカ共和国出身のキロームは2013年にフィリーズと契約すると順調に昇格を果たし、今季は2Aでプレーしている。彼は90マイルを超える直球とカーブ、チェンジアップを武器としており、ここまで先発として19試合に登板し4勝6敗 防御率4.24の成績。球団内有望株ランキングでは10位に位置していた。移籍したメッツでは新たに5位に入り、今後の活躍が期待される。

今回のトレードでは遊撃の穴を埋めたいフィリーズと再建を目指すメッツの思惑が一致した形となった。カブレラはリズ・ホスキンスとともに中軸を担い、打線を牽引していく。メッツは先日のジューリス・ファミリアに続いて主力のカブレラを放出と着々と来季に向けた準備を行っている。果たしてこのトレードが両球団にとってよいものとなるかどうか、それは移籍した2人の活躍次第となる。

© MLB Advanced Media, LP.