「トルコナス」を茅ケ崎名産に 地元生産農家、飲食業者と商談

 神奈川県茅ケ崎市の若手農業者が栽培する白ナス(トルコナス)を地元の特産品に育てようと、市とJAさがみが共催し、茅ケ崎営農経済センター(同市高田)で生産者と飲食業者らをマッチングする商談会を開催した。「生産者の思いが伝わった」「料理人として使ってみたい」と好意的な意見が多かった一方で、入手方法の課題も見つかった。

 トルコナスは白ナスの新しい品種。全国的にまだ珍しく、茅ケ崎では3人が2年前に栽培を試行的ながらスタート。90株から始めて昨年は1080株、今年は1400株を植え、約12トンの収穫を見込んでいる。最盛期はこれからで、8月いっぱいは収穫が続くという。

 商談会は、地場産野菜について知りたいという業者の要望を受け、今月10日に開催。生産者の清水俊朗さん(32)と脇祥平さん(31)のほか、業者側は9人が参加した。

 トルコナスの特徴の説明の後、清水さんらは「茅ケ崎の夏野菜の代表になれば」「地元で消費されるのが一番いい。皆さんに協力いただきたい」とあいさつ。輪切りにして炒めたものの試食も行われ、「これまでの白ナスより皮が柔らかい」と驚きの声が上がった。また業者からは「どこで買えるのか」「箱買いでは量が多過ぎる」「配達や少量対応も検討して」と質問や要望が相次ぎ、「入手しやすさ」も課題として浮き彫りになった。

 JAでは「他の白ナスと差別化を図りたい」と、昨夏から「茅ケ崎の白いなす」というフレーズを使用、今年は市オリジナル広報キャラクター「えぼし麻呂」のイラストも加えてアピールしている。

「白ナス商談会」で説明と質疑応答の後、実際にトルコナスを確かめる飲食業者たち=JAさがみ茅ケ崎営農経済センター

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