川崎市教委、2教諭を減給処分 体罰・他人の自転車で帰宅

 川崎市教育委員会は3日、生徒の腹を蹴る体罰を行った麻生区内の市立中の男性教諭(32)と、校内にあった他人の自転車で帰宅した中原区内の市立小の男性教諭(43)をともに減給1カ月(月額給与の10分の1)の懲戒処分にした、と発表した。

 市教委によると、市立中の男性教諭は2月、顧問を務める野球部の練習で、当時1年の男子生徒のみぞおち付近を蹴った。男性教諭は、部員が怠慢な態度で片付けをしていると感じ、「かっとなってしまった」と話している。男性教諭は昨年1月と10月にも、生徒を壁に押しつけたり、頭をたたいたりする行為をしたとして、市教委が校長を通じて暴力行為をしないよう指導していた。

 市立小の男性教諭は6月末に教諭仲間との慰労会で飲酒後、校内にあった無施錠の自転車で帰宅。無灯火で都内を走行中に警視庁の警察官に呼び止められ、他人の自転車だったことから事情聴取された。市教委によると、自転車の所有者は不明だが、窃盗や占有離脱物横領容疑で立件される可能性があるという。男性教諭は「酒に酔って、よく覚えていない」などと話している。

 市教委職員部は「2人の教員の行為は誠に遺憾で、被害者や関係者に深くおわびする。不祥事防止の徹底と信頼回復に全力で取り組む」とのコメントを出した。

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