<レスリング>男子フリースタイルの全日本チームが東京・味の素トレーニングセンターで合宿スタート

アジア大会前の最後の合宿をスタートした全日本チーム

 男子フリースタイルのアジア大会(8月19~22日、インドネシア)と世界選手権(10月20~28日、ハンガリー)の代表選手を含む全日本チームが8月3日、東京・味の素トレーニングセンターで合宿をスタート。アジア大会代表が現地へ向かう16日の前日まで最後の調整を行う。

 合宿にはフランスからトップレベルの4選手とコーチ1人が参加。この合宿終了まで練習に加わる。男子フリースタイルのフランス・チームが合宿参加は2014年7月以来。

 男子フリースタイル・チームは7月下旬に標高1700メートルの岐阜・濁河(にごりご)温泉で合宿を行い、肉体面で徹底的に鍛えた。数日の休みを経ての再集合。井上謙二・男子フリースタイル強化委員長(自衛隊)は「濁河温泉での合宿はハードだったけど、きょう集まった代表選手は、みんないい顔をしていた」と、気持ちが上向いていることを実感。

6面マットをいっぱいに使っての練習

 この合宿の前半は「まだ追い込む時期」として、ハードな練習を続ける予定だが、けがやコンディションの状況によっては、後半を待たずに「少しずつ練習量を落としていきたい」と最後の仕上げに移るという。

 東京は相変わらずの暑さが続いているが、トレセン内はエアコンがきいており、外でのトレーニング(ランニング)は1回のみ。「食事もいいし、出発前のコンディションづくりという面では最高の環境だと思います」と言う。

 世界選手権の代表や練習パートナーは、「フランス選手に積極的にぶつかり、しっかり強化してほしい」と望んだ。

 世界チャンピオンとしてアジア大会に参加する57kg級の高橋侑希(ALSOK)は「すべてがうまくいっています」と、順調な仕上がりを強調。世界王者としてマークされるのは4月のワールドカップ(米国)でも経験済みで、ほとんど重圧にはなっていない。

 昨年のアジア選手権(インド)でも優勝しているだけに、自信はかなりありそう。「今回は結果より内容です。内容にこだわってやりたい」と、単に優勝するだけではなく、快勝続きの内容で勝ち抜いて世界2連覇への足がかりにしたい希望を口にした。


フランスから選手4人、コーチ1人が来日した

練習するフランス選手

2年連続アジア制覇を目指す高橋侑希(ALSOK)

中量級を支える藤波勇飛(山梨学院大)

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