大学生の女性比率、45.1%で過去最高-文科省調査

文部科学省は8月2日、今年度の学校基本調査結果を発表した。それによると、大学の学部生における女子学生の割合は、昨年度より0.3ポイント上昇の45.1%で過去最高となった。昨今、女子学生が卒業後、結婚や出産を経ても同じ職場で働き続けることを見据えて、短大よりも大学を選択する傾向が拡大していることが大きな要因とされている。女性の社会進出、ダイバーシティの推進を一段と後押しすると見られる。(オルタナ編集部=中島洋樹)

学校基本調査は、学校教育行政に必要な学校に関する基本的事項を明らかにすることを目的として、1948年度から毎年実施されている。

8月2日に文部科学省が発表した、今年度の本調査結果によれば、大学の学部生における女子学生の割合は45.1%(昨年度より0.3ポイント上昇)で過去最高となった。

これは女性が以前と比べ、結婚や出産を経ても同じ職場で働き続ける人が増えたこと。そして、自身が働き続けるために、しっかりと役職のステップアップをはかる目的を持つ人が短大よりも大学を選択するようになったことが大きな要因と考えられる。

併せて、修士課程における女子学生の割合は31.3%(同0.3ポイント上昇)、博士課程における女子学生の割合は33.6%(同0.2ポイント上昇)とこちらも過去最高であった。

さらに、女性教員の割合(注1)は52.6%(同0.6ポイント上昇)、女性管理職の割合(注2)は27.9%(同1.0ポイント上昇)と同じく過去最高となっている。

今回の調査結果は、就職する大卒以上の女子学生の割合が年々増加し、それにともなって各分野における女性の社会進出、ダイバーシティの推進を一段と後押しする流れが出来つつあることを裏付けるものとなった。

注1:教員の全体には、幼稚園、幼保連携型認定こども園、小学校、中学校、義務教育学校、中等教育学校、高等学校、高等専門学校、特別支援学校、短期大学、大学を含む。

注2:管理職員数は、幼稚園、小学校、中学校、高等学校、特別支援学校、短期大学、大学の教員のうち、園長、副園長、校長、副校長、教頭、学長、副学長の合計数。

参考資料
平成30年度学校基本調査(速報値)の公表について

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