親子で「一日消防士」 ロープ渡りに挑戦

 長崎市内の親子が放水やはしご車搭乗訓練などをする「親子でワンデー消防士体験」が5日、同市小ケ倉町3丁目の市南消防署であり、11組22人が参加した。
 防災意識を親子で高めてもらおうと、同署が初めて企画した。山口典昭署長は「消防の仕事を知り、将来の担い手になってほしい」とあいさつ。全員で集合や整列の号令など消防士の基本動作を学んだ。
 子どもたちは、署員が火災の通報を受けて活動服に素早く着替える様子を見学。あおむけの状態で高さ2メートルに張られた救助用ロープを渡る「チロリアン」に挑み、8メートルを渡り切った。市立西町小5年の長池渉惺君(10)は「ゴールが遠く感じた」と消防士の大変さを実感していた。
 市内で唯一、同署に配備されている消防艇「かくりゅう」(19トン)の乗船体験もあり、市立山里小4年の村尾賢伸君(10)は「放水がすごかった」、父の伸二さん(44)は「より一層防災への意識が強くなった」と話した。

あおむけのまま腕の力でロープ渡りを体験する子ども=長崎市南消防署

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