ノーベル平和賞を昨年受賞した非政府組織(NGO)核兵器廃絶国際キャンペーン(ICAN)に賛同、支援する被爆者らの県内組織「ICANサポート・ナガサキ」が7日、発足した。ICANに関する情報発信や日本政府に核兵器禁止条約への参加を求めるための活動に取り組む。
同組織は、ICANの運営団体の一つ、NGO「ピースボート」(東京)の船に乗り世界中で被爆証言した経験がある被爆者や被爆2世ら約20人で構成。世界各国の団体の連合体であるICANには正式加盟せずに、自主的に支援する。
日本政府に禁止条約の署名・批准を求める意見書を県内の市町議会に採択してもらう活動などを展開する。今後具体的に決めていくという。活動中は核兵器の禁止を表現したICANのロゴマークを使用する。
長崎市内で開いた設立総会で、世話人代表を務める宮田隆さん(78)は「ICANの国際的な運動を支援することで『うねり』となり政府を動かす」と呼び掛けた。また、ICAN国際運営委員でピースボート共同代表の川崎哲さん(49)も会場を訪れ「こうした動きが伝播(でんぱ)し、他の所でもICANをサポートしたいとなれば」と期待した。
