約1割の子どもが、5歳の誕生日を迎えるまでに命を落とすーー。乳幼児の死亡率が世界最悪レベルの国が、アフリカ中部にあります。
2013年に内戦が発生して以来、残虐な暴力行為が繰り返されている中央アフリカ共和国。紛争の影響は、戦闘そのものによる被害にとどまらず、人びとの日常にも及びます。
家を追われ、国内外で避難生活を送る人の数は約126万人。国民の5人に1人が今なお帰宅できずにいます。医療システムは崩壊し、病気にかかっても受診できない、感染症を予防する手立てもない。こうした状況を改善するため、国境なき医師団(MSF)は、かつてない規模の予防接種キャンペーンを2年がかりで展開しました。