日産、時代映す名車300台 座間の記念庫を公開

 日産自動車(横浜市西区)は8日、座間市の同社座間事業所内にある「日産ヘリテージコレクション」を報道陣に公開した。日産の創業当初の生産車やレースカー、多くの人に愛された名車など約300台を展示している記念庫。この日、日産の担当者に加え、モータースポーツやエンジニアリングを長年担当していた日産のOBらが今につながる日産の技術の歴史を説明した。

 ヘリテージコレクションは、1930年代の生産車やモータースポーツで優秀な成績を収めた車両のほか、64年の東京五輪で聖火を運んだ車両、世界初・日本初の技術や話題性の高いモデルなど計約450台の記念車を所蔵し、うち常時約300台を展示。保管車両の約70%は走行可能な状態で整備している。

 日産創立の33年に製造された「ダットサン12型フェートン」に始まり、「59年ダットサン ブルーバード310型」、戦後の高度経済成長期の「69年スカイライン2000GT-R」「79年ブルーバード1800SSS」、80年代の「87年Be-1」「88年シーマFY31型」など、日産がその時代ごとに取り組んできた先進的な試みを時系列で見ることができる。

 日産グローバルマーケティング担当の中山竜二さんは「創業以来、世に送り出してきた代表的な実車を見て、日産がどのような会社だったか過去と未来をつなげて語るには一番適している環境。時代の連続性を見て今の製品やサービスにつながっていることを感じ取ってほしい」と話した。

 日産はヘリテージコレクションを一般公開している(申し込み受け付け順)。申し込みはホームページから。

 問い合わせは、座間事業所座間統括課電話046(298)4355。

日産創業当時の1933年に製造された「ダットサン12型フェートン」

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