障害者ら就労の場に NPO支援融資制度利用第1号 15日、藤沢にカフェ開業

 障害児者やシングルマザーらの就労支援や交流の場として、藤沢市のNPO法人が運営するカフェが15日、同市大鋸にオープンする。市と民間金融機関が連携し、資金面などで市民活動を支える「NPO運営相談サポートテラス」の融資制度を利用した第1号。8日にはお披露目会があり、法人関係者は多くの人が集まる店にしたいと意気込んでいる。

 カフェ「Nico’s Kitchen(ニコズ キッチン)」は、障害者らの生活・就労支援などに取り組んでいるNPO法人「Nico’s Company(ニコズ カンパニー)」が運営する。理事長の小木曽正子さん(49)が、障害のある長女たまねさん(19)やその友人らが働く場をつくろうと考えたのがきっかけだ。

 日本政策金融公庫に資金面の相談をしたところ、同公庫や湘南信用金庫、市などがNPO法人支援を目的に今年5月に立ち上げた同テラスを紹介され、開業につながったという。

 カフェはマンション1階にある空き店舗を利用。融資を元にモダンで明るい雰囲気に改装し、壁のペンキ塗りは近くの市立村岡中特別支援学級の生徒が手伝った。

 家庭的な創作料理を800~千円前後で提供予定。障害者が接客や調理を手伝うだけでなく、障害者も気軽に来店して料理を楽しめるよう、ペースト状にするなどの相談にも応じていくという。

 小木曽さんは「地域の人と障害のある人が交流する場にしたい」と話している。

 営業時間は午前11時~午後5時で、日曜と月曜が定休日。現在、スタッフを10人程度募集している。問い合わせは、同店電話0466(90)3494。

カフェを立ち上げた小木曽さん(右から2人目)、たまねさん(中央)とスタッフ =藤沢市大鋸

© 株式会社神奈川新聞社