ついに開幕プレミアリーグ、TOP6の守護神を「詳細比較」

『Daily Mail』は10日、「プレミアリーグのTOP6クラブにおけるゴールキーパーの比較」という記事を掲載した。

今夏はゴールキーパーの移籍金記録が17年ぶりに更新され、さらにその後ケパ・アリサバラガがとんでもない額で取引されることに。

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例年になく守護神が注目を浴びるマーケットを終えたプレミアリーグのTOP6クラブは、今季どんなゴールキーパーを使って戦うのか?『Daily Mail』の分析を紹介しよう。

リヴァプール:アリソン

スタイル 一つのプレーのマスターではなく、あらゆることに対処できるように見える。

多くの種類のシュートを止めることができ、サンバの国ブラジルからやって来た選手に期待されるようなボールを持つ技術も十分に備えている。

系譜 彼はまだキャリアで大きなタイトルを取ったことはないが、インテルナシオナウ時代に州選手権で優勝したことがある。

また、アリソンは2013年にトゥーロン国際大会で優勝しており、U-23代表としてのタイトルを持っている。

ピッチ外では? 敬虔なカトリック信者だ。アリソンは聖書を「マニュアル」と述べている。

また、プレシーズンツアーでも見られた通りミュージシャンでもある。アコースティックギターでOasisの「Don't Look Back in Anger」を披露した。

強みは? 193cmの身長を持つアリソンは、セットピースで堂々たる存在感を見せる。それはリヴァプールに長い間欠けていたものだ。

彼のディストリビューションも誰に劣るものでもなく、ナポリ戦では70ヤードのボールをムハンマド・サラーに通してみせた。

弱みは? 昨季のスタッツを見ると、大きな欠点を探すのは難しい。リヴァプールでの試合は強烈なプレッシャーにさらされること、さらに最終ラインの裏にスペースが大きいことが不安だろうか。

彼は前に出ていくタイミング、ポジションを守るタイミングを考えなければならなくはなるだろう。

No.2は? シモン・ミニョレは退団する可能性が高くなっており、ロリス・カリウスがセカンドになるだろう。

カリウスはチャンピオンズリーグで恐るべき失点を喫した。ベンチに座っていることで自信を取り戻すことはできないだろうが、カップ戦での出番は得られるはずだ。

チェルシー:ケパ・アリサバラガ

スタイル アスレティック・ビルバオで指揮をとったエルネスト・バルベルデ監督は、彼についてこう話した。

「彼は自分が成長しなければならないということを知っている。ただいい反射神経を持つGKだ。素晴らしい存在感と自信があり、それを他の選手に伝えられる」

系譜 彼はとても若くしてプロキャリアをスタートさせた。ただビルバオでナンバーワンを獲得したのは直近のシーズンだ。

代表では成功を収めており、2012年にはU-19代表の一員としてチームを欧州王者に導いている。

ピッチ外では? 『Telegraph』によれば、彼は子供の頃から鳥に愛情を注いでいたという。父とともにゴシキヒワを探して訓練した。

2008年、2010年には彼の鳥であるオケル、ロッケル、ライコネンの3匹が大会で勝利を収めている。

強みは? 彼は印象的なショットストッパーで、PKの場面でもいい評価を受けている。

スペイン人なのでボールを持ってもいいかと思いきや、時にオーバースピードする傾向もある。ただ、足元もうまいことは間違いない。

弱みは? 空中戦で改善は必要だが、身体的にも自信の点でも成長するだろう。

また、U-21のクロアチア戦ではドリブルを試みてやられたことがある。昨季の序盤も飛び出すタイミングをミスしたことが。

No.2は? ウィリー・カバジェロはケパの脅威にはならないだろう。ワールドカップでの彼のプレーを見れば分かる通り、大きな信頼は与えられない。

ただ、ケパがどれだけ適応に時間がかかるかという点を考えれば、いくらかの出場機会を与えられる可能性もあるだろう。

アーセナル:ベルント・レーノ

スタイル 身体的に言えば、彼はドイツのゴールキーパー工場から出てきた選手らしい存在で、なでつけられたテカテカの髪型を持つ。

彼はモダンな選手で、ノイアーのスイーパースタイルを勇気を持ってコピーすることもあるGKだ。

系譜 シュトゥットガルトのアカデミー出身で、この7年間はレヴァークーゼンでプレーしてきた。

代表レベルでは高いレベルの大会を経験していない。ただチャンピオンズリーグには若くしてデビューしており、2011年にチェルシー戦を戦っている。

ピッチ外では? 彼は多くの選手と同じくコアなゲーマーだ。プレイステーションではレヴァークーゼンの同僚ダニー・ダ・コスタとの対戦を楽しんでいる。

最初のプロ契約で得た報酬は何に使ったか。それは新しいテレビとプレイステーションだったと認めている。

強みは? レーノはPKストップの専門家であり、ロベルト・フィルミーノも彼に止められたことがある。

間違いなくピッチ上の存在感は豊かであり、ウナイ・エメリ監督の下で組織化されたアプローチが加われば、それによって強化されるはずだ。

弱みは? レーノはチャンピオンズリーグで経験豊かであるが、昨年のコンフェデレーションズカップで行われたオーストラリア戦では批判された。

またドイツではアウクスブルク戦でクリアをしそこね、オウンゴールになってしまったというミスが有名だ。

No.2は? これまでのNo.1だったチェフ。もしレーノがスタートでうまく行かなければ、すぐにゴールマウスを守ることになるだろう。

マンチェスター・ユナイテッド:ダビド・デ・ヘア

スタイル デ・ヘアは鋭い反射神経と敏捷性で知られており、体のどの部分を使ってでもゴールを防ぐことができるショットストッパーだ。

昨季のアンフィールドでムハンマド・サラーのシュートを足の間で止めたセーブはいい例である。

系譜 プレミアリーグのキングがデ・ヘアであることは否定できない。

この6シーズンで5回マンチェスター・ユナイテッドの年間最優秀選手に選ばれていることがそれを証明している。

ピッチ外では? ヘビーメタル音楽の大ファンであることで有名であり、スリップノットやアヴェンジド・セヴンフォールドのコンサートで目撃されている。

彼はスペインの歌手エドゥルネとも親密な仲であることで知られる。

強みは? ショットストップについては誰にも劣るところがない。プレミアリーグに入ってからしばらくは空中戦に苦労したが、それにも大きな改善を見せている。

1対1のデュエルで飛び出すための素早い思考も印象的であり、ディフェンスラインを高くしてプレーさせることもできる。

弱みは? 指摘するのは難しいが、時に足でのプレーが不足することがあるという点があるか。

彼のボール配給はユナイテッドの懸念事項とは見做されていないが、エデルソンやロリスのほうが優れていることは否定できない。

No.2は? セルヒオ・ロメロは現在負傷しているが、復帰すれば彼はプロのセカンドキーパーだ。膝の怪我さえ治れば十分にデ・ヘアのサブが務められる。

また新加入のリー・グラントもアメリカで比較的よく起用されており、不慮の事態にも対応できるだろう。

マンチェスター・シティ:エデルソン

スタイル 昨季ジョゼップ・グアルディオラの素晴らしい契約になったエデルソン。大きな投資額は結果となって表れた。

彼の俊敏性、身体能力、反射神経は彼の守備を助けており、その攻撃能力もシティのタイトルレースに重要な存在だった。

系譜 24歳だが、すでに多くのトロフィーを掲げてきた。ベンフィカではリーグを2回制覇し、シティではリーグとカップの2冠を達成した。

ピッチ外では? エデルソンは非常に貴重な「ギネスブックに載っている選手」の一人だ。今年ドロップキックで75.35mの記録を達成している。

強みは? セービングの資質だけではなく、ボール配給力やそのスキルが、彼をこのシティというチームにとっての完璧なピースにしている。

手袋をつけたプレーメーカーといえる彼は、短いパスであろうと、サネやスターリングへのスクエアのフィードであろうと、常に得点から逆算して蹴る。

弱みは? ボールを持つことに対する自信がミスに繋がることがある。昨季は被シュートに繋がるミスが多く、トップ6のチームの中ではワースト3に入っていた。

ムハンマド・サラーにアンフィールドで決められてしまった場面のクリアは、昨季の典型的な場面の一つだ。

No.2は? クラウディオ・ブラボはジョゼップ・グアルディオラ監督によって招かれた期待のGKだったが、印象を残せなかった。

しかしエデルソンに何かがあれば彼がゴールマウスを守ることができるし、それは能力のあるサブだといえる。

トッテナム:ウーゴ・ロリス

スタイル ロリスの重要な能力は鋭い反射神経に基づくものであり、豊富な経験が良い判断をもたらしている。

彼はいつも1対1のデュエルでしばしば良いプレーをし、空中戦でも支配力を発揮できる。

系譜 トッテナムではまだ大きなタイトルを獲得したことはないものの、フランス代表ではワールドカップ優勝を経験した。

彼はディディエ・デシャン監督の下でリーダーを務め、ロシアで大きなトロフィーを掲げた。

ピッチ外では? 彼のプライベートはかなり謎に包まれている。

強みは? 例外的なボール配給を持つ選手の一人だ。彼の左足からはピンポイントのパスが出てくるし、ポチェッティーノ監督のプレーに合わせている。

サイドへの展開、そして前線への早い進行に役立つ能力を持っている。

弱みは? いつもミスをしているという感覚がある。ワールドカップではかなり印象的だったが、決勝では典型的な失敗もあった。

4-1でリードした後、ドリブルを試みてマンジュキッチにボールを奪われ、無人のゴールに決められた。

No.2は? ミハエル・フォルムは2014年からほとんど出場はしていないが、実力は証明されている選手だ。ロリス不在時には穴を埋められる。

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