「地元愛」ダンスに込め 川崎、ヒップホップグループが披露

【時代の正体取材班=石橋 学】川崎を拠点に活躍するヒップホップグループ「KING OF SWAG(キングオブスワッグ)」が11日、川崎駅東口商店街・銀柳街の夏祭りで、ダンスパフォーマンスを披露した。3人が川崎出身で全員川崎在住というメンバー9人が、熱いヒップホップダンスに「地元愛」を込めた。

 重低音のリズムに乗せてスタイリッシュなポーズを決めるたび、アーケードに歓声が響いた。リーダーのDee(ディー)さん(30)が心地よさそうに汗を拭う。「慣れ親しんだ街並み。やっぱり気持ちが違う」。即席の路上ステージが商店街の納涼祭を盛り上げた。

 チームとしてのステージだけでなく、それぞれが有名アーティストのバックダンサーを務めたり、振り付けを手掛けたりする。その実力と活躍は全国にとどろくが、今年は地元での活動にこだわる。商店街や神社など、地域の祭りにノーギャラで出演。Deeさんは「川崎を盛り上げ、生まれ育った街に貢献したい」と話す。

 「近所でパフォーマンスが見られて最高」と駆け付けたのは、川崎区のダンス教室「スタジオスワッグ」に通う市立桜本中1年の男子生徒(12)。傍らの母親(41)は「10年後、こんなふうにここで踊れるようになったらいいね」と目を細めた。

 熱いステージを終えたYusei(ユウセイ)さん(23)は「愛と感謝を胸に川崎を世界に発信していきたい」とあいさつした。ダンスパフォーマンスは12日も午後1時から銀柳街で行われる。

夏祭りの盛り上げに一役買ったキングオブスワッグのパフォーマンス =川崎市川崎区

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