がん患者の「キレイ」を支援 専門学生がウィッグ用の髪贈る

 がん治療の副作用による脱毛に悩む女性を支援しようと、医療用ウィッグ(かつら)に使う髪を寄付するためのヘアカットイベントが10日、岩崎学園横浜fカレッジ(横浜市西区)で行われた。美容師を目指す同学園の学生や卒業生らが参加。同学園横浜実践看護専門学校の学生6人が約半年伸ばした髪をカットした。

 このイベントは「キレイの力」と題したプロジェクトの一環。プロジェクトはNPO法人「キャンサーリボンズ」、家庭用品のプロクター・アンド・ギャンブル・ジャパン(P&G)、ウィッグを製造するスヴェンソンが2008年にスタート、翌09年からウィッグを計377人に寄付している。10回目の今年は、横浜など全国各地の計9校90人の看護学生が参加した。

 横浜実践看護専門学校の浜碧海(たまみ)さん(21)は「暑くて切りたいと思う時もあったが、いい髪を渡せるようにケアも心掛けた」と笑顔。08年にがんを患い、自身もウィッグの提供を受けた同法人の栗橋登志さんは「外見のケアを通して、治ってから普通の生活に戻る手助けができるよう活動を続けたい」と話した。

 寄付された髪はウィッグに加工され、秋ごろに県内などの病院に贈られるという。

横浜の専門学校生で髪をカットする生徒たち

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