北日本に前線が停滞し、暖かく湿った空気が流れ込み活動が活発となっています。きょう16日朝には前線上に低気圧が発生して、北日本を夕方にかけて通過し、低気圧からのびる寒冷前線が、東日本から西日本を南下するほか、別の低気圧が津軽海峡付近に16日日中に発生し、夜にかけてほとんど停滞する見込みです。北日本から西日本では、大気の状態が非常に不安定となり、雷を伴った非常に激しい雨が降って大雨となっています。東北地方では、雷を伴って非常に激しい雨や局地的に猛烈な雨が降って大雨となり、地盤の緩んでいる所や、増水し氾濫のおそれのある河川があります。また、土砂災害や洪水の危険度が高くなっています。
16日夜にかけて、北日本から西日本では広い範囲で雷を伴った激しい雨や非常に激しい雨が降り、大雨となるおそれがあります。特に、東北地方では、前線の活動が活発な状態で通過するため、1時間80mmの猛烈な雨も予想され、降り始めからの総雨量が多くなる見込みです。土砂災害や低地の浸水、河川の増水や氾濫に厳重に警戒するとともに、落雷や竜巻などの激しい突風に注意してください。発達した積乱雲の近づく兆しがある場合には、建物内に移動するなど、安全確保に努めてください。
■防災気象情報(16日08:30現在)
【土砂災害警戒情報】
・青森県 :三戸町、田子町(16日03:11)
・秋田県 :秋田市秋田、大館市、鹿角市、潟上市、北秋田市、小坂町、上小阿仁村、五城目町、井川町(16日07:35)
・岩手県 :二戸市、八幡平市、葛巻町、軽米町、九戸村、一戸町(16日06:55)
・山形県 :村山市、尾花沢市、大石田町、舟形町、小国町(16日06:55)
・新潟県 :村上市、関川村(16日07:30)
※大雨警報が発表されている状況で、土砂災害発生の危険度がさらに高まったときに、対象となる市町村を特定して警戒を呼びかける情報。周囲の状況や雨の降り方にも注意し、危険を感じたら躊躇することなく早期避難を。
【指定河川洪水予報】
≪氾濫危険情報≫
・青森県 :馬淵川水系馬淵川中流(16日04:20)
<氾濫注意情報>
・青森県 :馬淵川下流(16日06:30)
・秋田県 :米代川(16日01:40)
※指定河川洪水予報は、流域面積が大きく洪水により大きな損害を生ずる指定河川について、「氾濫注意/警戒/危険/発生情報」の4段階で注意・警戒を呼びかける情報。市町村からの避難情報等に留意するとともに、急な浸水等に備えるため早期避難を。
■今後の見通し
【予想24時間最大雨量】(~17日06:00)
・150mm 東北、北陸、四国
・120mm 東海
・100mm 北海道、関東甲信
■気象概況
【1時間雨量】
・高知県 佐川町 佐川 71.5mm(~16日04:12)
・秋田県 北秋田市 阿仁合 63.5mm(~15日19:34)<8月1位>
・新潟県 十日町市 十日町 62.0mm(~15日17:54)
・青森県 弘前市 岳 57.0mm(~15日16:35)
・宮崎県 都農町 都農 55.5mm(~15日03:15)
・静岡県 掛川市 掛川 54.0mm(~16日07:26)
・高知県 須崎市 須崎 53.5mm(~15日16:57)
・秋田県 小坂町 藤原 52.5mm(~15日17:05)<8月1位>
・宮城県 蔵王町 蔵王 51.0mm(~15日15:05)
・宮崎県 西米良村 西米良 50.0mm(~15日04:02)
・高知県 四万十町 大正 50.0mm(~15日15:16)
・新潟県 粟島浦村 粟島 50.0mm(~16日04:22)<8月1位>
【3時間雨量】
・秋田県 北秋田市 阿仁合 124.0mm(~16日00:20)≪史上1位≫
・奈良県 下北山村 下北山 103.0mm(~15日09:10)
・高知県 四万十町 窪川 93.0mm(~15日18:20)
・奈良県 上北山村 上北山 93.0mm(~15日09:30)
・高知県 佐川町 佐川 89.0mm(~16日05:30)
・高知県 須崎市 須崎 83.5mm(~15日18:40)
・新潟県 粟島浦村 粟島 83.0mm(~16日04:40)
・山形県 鶴岡市 鼠ケ関 83.0mm(~16日04:50)
【24時間雨量】
・高知県 佐川町 佐川 304.5mm(~16日04:40)
・高知県 四万十町 大正 263.5mm(~16日04:50)
・高知県 津野町 船戸 226.0mm(~16日02:00)
・秋田県 北秋田市 阿仁合 224.5mm(~16日08:00)≪史上1位≫
・高知県 仁淀川町 鳥形山 203.0mm(~16日01:50)
◆用語解説
「猛烈な雨」
・1時間80mm以上の雨、息苦しくなるような圧迫感があり恐怖を感じるような状態で、傘は全く役に立たなくなる。水しぶきであたり一面が白っぽくなり視界が悪くなり、車の運転は危険とされる。大規模災害の発生するおそれが強く、厳重な警戒が必要。
「非常に激しい雨」
・1時間50~80mmの雨、滝のように降る(ゴーゴーと降り続く)状態で、傘は全く役に立たなくなる。水しぶきであたり一面が白っぽくなり視界が悪くなり、車の運転は危険とされる。土石流が起こりやすくなったり、都市部では地下室や地下街に雨水が流れ込むなど、多くの災害が発生するおそれが。