今夏のプレミアリーグでは開幕前に移籍マーケットが締め切られた。
ここでは、『sportskeeda』による「チェルシーがこの夏に取り逃がした4人の選手たち」を見てみよう。
ロシア代表MFアレクサンドル・ゴロヴィン(CSKAモスクワ⇒モナコ)
今夏のワールドカップのおけるスターのひとりだったゴロウィン。だが、大会前からすでに彼の株は上がっていた。
夏の移籍市場では、ユヴェントス、チェルシー、モナコがターゲットに。そのなかで、チェルシーがポールポジションにいたとされていたのだが…。
モナコが一気に関心を強めると、結局は3000万ポンド(42億円)で獲得にこぎ着けた。モナコの副会長ヴァディム・ヴァシリエフ氏は、こう明かしている。
ヴァディム・ヴァシリエフ(モナコ副会長)
「本当に複雑だった。正直なところ、この移籍をまとめられるのか、最後まで確信がなかった。
チェルシー、そしてユヴェントスもゴロヴィンに向かっていたからね。
5月初旬には、彼のユーヴェ移籍は完了しているという話も聞いていた。
だが、我々の主要な競争相手はチェルシーだった。
モナコのほうが(CSKAにとって)よりいい条件、ゴロヴィンにとってよりいいプロジェクトを提示できたと信じている。
チェルシーはトップクラブであり、私は大きな敬意を払っている。だが、イングランドチームの中盤は飽和状態だ。
ゴロヴィンは世界のどのトップクラブでもプレーできるようになると思う。
だが、それにはいくらかの時間が必要になるだろう。今は(選手として)移行期だ」
イタリア代表DFダニエレ・ルガーニ(ユヴェントス)
マウリツィオ・サッリがチェルシーの新監督に就任した後、補強候補に彼の名前が浮上してきた。2人はエンポリでともに働いた経験があったためだ。
24歳のルガーニはユーヴェでレギュラーではないが、『BBC(ボヌッチ、バルザーリ、キエッリーニ)』が30代になっていることもあり、将来を担うひとりと目されている。
それを考えれば、ユーヴェが彼の放出に前向きでなかったことは理解できるはずだ。
ルガーニの代理人はチェルシーから大型オファーがあったもののユーヴェが拒否したと明かしている。
ダヴィデ・トルキア(ダニエレ・ルガーニの代理人)
「ユヴェントスは彼を売るつもりはなかった。イタリアではどのクラブも支払えない高い価格であったとしてもね。
選手側も去りたいと求めたことは一度もない。
超重要なオファーがあった時は耳を傾けるのが普通だが、ユーヴェは彼をトリノに留めるためにどんなオファーも拒絶した。
チェルシーは本当にビッグなオファーをした。私にとっては考えられないような額だったが、ユーヴェは折れなかった」
ブラジル代表GKアリソン(ローマ⇒リヴァプール)
ブラジル代表の正GKアリソンは昨季欧州最高の守護神のひとりだったし、セリエAではNo.1だったはずだ。
彼は信じられないほどの落ち着きとボールスキルを持ったショットストッパーとして知られている。
サッリのシステムでは彼のようなGKが必要になるし、今夏において彼以上のオプションはなかった。
当初チェルシーはローマの要求額にたじろいだが、注視を続けていた。だが、リヴァプールが世界最高額(当時)で彼を確保。
サッリ自ら説得に乗り出したとも伝えられているが、すでにアリソンの心はレッズ入りに傾いていた。
結局、チェルシーはティボー・クルトワの代役確保のために、ケパ・アリサバラガに設定されていたリリース条項の7160万ポンド(101億円)を支払うことに。
アルゼンチン代表FWゴンサロ・イグアイン(ユヴェントス⇒ミラン)
彼もサッリと働いた経験を持つ選手であり、チェルシーのビッグターゲットだった。
イグアインはサッリが率いた2015-16シーズンのナポリで、セリエA史上シーズン最多得点となる36ゴールを記録。彼はサッリのシステムに精通しており、そのなかで猛威を振るった。
したがって、チェルシーのNo.1ターゲットになっていた。
サッリは彼をチェルシーに連れてきたがっていたが、本人はミラン行きを選択。その理由をこう明かしている。
ゴンサロ・イグアイン
「自分はサッリに対して大きな敬意を持っている。だが、チェルシーで僕を欲したのは彼ひとりだった。
ここミランでは皆が自分を求めてくれた。モチベーションと彼らが示してくれた信念がなくてはならないものだったんだ」
イグアイン獲得に失敗したチェルシーだが、結局夏にストライカーを補強することはなかった。