先祖の霊を海へ 三浦伝統の「三戸のオショロ流し」

 国の重要無形民俗文化財に指定されている盆行事「三戸のオショロ流し」が16日朝、三戸海岸(三浦市初声町三戸)で執り行われた。竹と麦わらで作った全長約5メートルの船1隻を、少年たちが海に送り出した。

 オショロ流しは、盆に迎えた先祖の霊を送る伝統行事。午前6時ごろから、地元3地区の保護者がわら船「オショロブネ」を作り始め、新盆で使われた白ちょうちんなどで装飾。同8時過ぎに「セイトッコ」と呼ばれる少年11人が、泳ぎながら縄で船を引いた。

 3年前まで3地区それぞれで実施していたが、少子化の影響で、昨年から合同で1隻を送り出す形に変えた。

泳いで船を引く少年たち=三戸海岸

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