ANA、機内で地球温暖化を意識した啓発作品を上映

ANAは「COOL CHOICE(環境省が推進する地球温暖化対策のための国民運動)」で、環境省と連携している。その一環として、ほぼすべての国際線機内で8月1日から地球温暖化を意識した啓発作品の上映を開始したと発表した。一部国内線機内でも10月1日から上映を開始する予定。同社は上映を通じて、「COOL CHOICE」の認知向上を図る一方、身近な生活の中で未来のために、今できるアクションへの参加を呼びかけたいとしている。 (オルタナ編集部=中島洋樹)

機内で上映する作品は、環境省地球環境局地球温暖化対策課国民生活対策室(以下、国民生活対策室と表記)が作成した「ガラスの地球を救え!」プロジェクトの「地球との約束」「私たちの未来」の2作品だ。小中学生を対象に、地球温暖化問題について重要な課題として興味を持ってほしいとの意図から制作された。「地球との約束」は小学校高学年向け、「私たちの未来」は中学生向けで、ともにアニメーション仕立てとなっている。

この2作品は、国民生活対策室が今年5月8日から映像媒体の貸し出しを開始している。自治体、各教育委員会を含む教育機関、ANAやユニーなど環境省とCOOL CHOICEで連携している企業が貸し出し対象だ。

8月1日からほぼすべての国際線機内で上映を開始した。10月1日からは一部国内線機内(ANA Wi-Fi Service対象機および個人シートモニター対象機限定)で上映を開始する予定だ。国際線・国内線いずれも2作品のどちらかを選択し視聴できる仕組みとなっている。上映は、国際線・国内線ともに2019年2月末日までの予定。

ANAホールディングス広報担当は「上映する2作品は、それぞれ対象が小学校高学年、中学生となっているが、アニメーション作品であることから大人の方に見ていただいても分かりやすい内容となっている。搭乗される方に本作品を視聴していただき、1人でも多くの方にCOOL CHOICEを知ってほしい。そして、地球温暖化問題に対して、自分自身何ができるかを考えていただく契機になれば」と語った。

同社はこの他にもCOOL CHOICEの活動として、機内で回収したペットボトルを国際線機内で飲料カップやサラダボウルの蓋などに再利用している。このうち、飲料カップにはCOOL CHOICEのロゴマークを印字し、COOL CHOICEの認知度向上にも取り組んでいる。

同社は、COOL CHOICEの活動を通じ、地球温暖化対策について、多くの人に未来のために今できるアクション(冷房時の室温を28℃に設定する、買い物時のエコバック利用、徒歩や自転車での移動の促進、LED照明への切り替えなど)に一緒に参加してもらうよう呼びかけていく方針だ。

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