米軍ヘリ事故想定で日米訓練 キャンプ座間で4年ぶり公開

 災害や事故など緊急時の対応力向上を目指し、米軍機の不時着を想定した訓練が21日、在日米陸軍キャンプ座間(座間、相模原市)で開かれた。訓練の様子が報道関係者に公開されたのは4年ぶり。在日米陸軍基地管理本部の消防隊、在日米陸軍医療部隊、座間市消防本部、相模原市消防局の隊員計約50人が参加し、連携を確かめた。

 訓練は同管理本部が主催し、毎年、この時期に行われている。今回は20~24日の実施で、会場はキャンプ座間、相模原家族住宅地区など4カ所。

 21日は、人員輸送用のヘリコプターUH60がキャンプ座間上空で小型無人機ドローンと接触、基地内のヘリポートに不時着、炎上した事態を想定した。乗員4人が負傷、うち1人が一時行方不明となった場面設定で訓練が進められた。

 同管理本部消防隊が同ヘリに見立てた目標物に放水。ダミー人形を用いて治療の優先順位を決めるトリアージを実施した。救急搬送などでは米側の要請を受けた両市消防が連携した。

 同管理本部司令官のフィリップ・ゲージ大佐は座間、相模原の両市との連携に触れ「言葉が通じない場面に直面することもあるため、訓練は大変効果的。意義深い訓練だった」と述べた。

航空機の不時着、炎上を想定して行われた訓練=キャンプ座間

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