東京湾入り口に浮かぶ海上要塞(ようさい)「第二海堡(かいほう)」(千葉県富津市)への上陸ツアーが24日から始まる。国土交通省や横須賀市などでつくる協議会に選ばれた企業5社が11月まで、さまざまな趣向を凝らしたツアーを企画。第1弾は地元企業のトライアングル(同市小川町)が請け負う。
海上総合サービス会社の同社は、無人島・猿島に渡る航路を運航するほか、「YOKOSUKA軍港めぐり」など地域密着型のクルーズを提供している。既に申し込みを締め切った24日のツアーでは、第二海堡到着後、ガイドが40~50分をかけて島内を案内する。
「第二海堡上陸ツーリズム推進協議会」は、ツアーを試験実施する事業者を公募。同社のほか、JTB横須賀支店、はとバス、クラブツーリズム、産経新聞開発(サンケイツアーズ)の5社が手を上げ、同協議会は全社を選んだ。
他の4社が計画しているツアーも全て日帰りで、島内の見学に加え、ご当地グルメの「よこすか海軍カレー」を味わったり、米海軍横須賀基地周辺で停泊中の艦艇を海上から見たりする予定。
第二海堡(約4万1千平方メートル)は明治から大正にかけ、首都・東京を防衛するために建設された人工島の一つ。砲台跡やれんが遺構が現存する。同協議会は一般市民の立ち入りが禁止されている海上要塞を観光資源として活用するため、ツアーを試験的に行うことを決めた。
各社のツアーの詳細は、ホームページで確認できる。問い合わせは、同協議会事務局電話045(211)7416。