今さら聞けない3ナンバーと5ナンバーの違いとは!?

ナンバープレートの右上の数字の意味

3ナンバーの「トヨタ クラウン」
5ナンバーコンパクトカーで人気の「日産 ノート」

日本の公道を走行する車両は基本的に国土交通省に登録がなされ、それぞれ個別の番号が割り振られる。これがいわゆるナンバープレートというものだ。

そのナンバープレートの中で、登録した地名の横に記される数字が分類番号と呼ばれるもの。ここの1桁目の数字によって大まかな自動車の用途を判別できるようになっており、乗用車であれば、「3」、「5」、「7」が使用されている。これが一般的に言われている「3ナンバー」や「5ナンバー」と呼ばれる所以であり、その違いは、ボディサイズもしくは搭載されるエンジンの排気量で、3ナンバー車は普通乗用車、5、7ナンバーは小型乗用車と総称されているというわけだ。

ちなみにボディサイズで言うと、長さ4.70m以下、幅1.70m以下、高さ2.00m以下、排気量で言うと2000cc以下のものが5、7ナンバーの小型乗用車となり、どれか一つでもこの数値を超えてしまうと3ナンバーの普通乗用車となる。

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なぜこんなにややこしいのか?

新型モデルから3ナンバーになった「トヨタ カローラスポーツ」

なぜこんなややこしいことになっているのかというと、平成元年以前は3ナンバーの乗用車は贅沢品とみなされ、過大な自動車税が課されていたため、その名残となっているのである。

では、一体どのくらいの自動車税が課されていたかと言うと、当時の2リッター以下の5ナンバー車両は現在と同じく3万9500円だったが、3ナンバーとなった時点で一気に8万1500円(~3リッターまでの額)と、倍以上の額になっていたのだ。ちなみに3リッター超6リッターまでが8万8500円、6リッター超は14万8500円となっていた。

なお、当時は3ナンバーになった瞬間にこの金額が課税されていたので、例えば現在1.2リッターターボエンジンを搭載しながらボディサイズが3ナンバーサイズとなっている「カローラスポーツ」が当時存在していたとしたら、毎年8万1500円の自動車税が発生していたことになる。恐ろしや。

「3ナンバー車=税金が高い」はもう違う!

画像はイメージです

もちろん現在は排気量のみでの計算となるため、どんなにボディサイズが大きくても搭載エンジンの排気量が小さければ自動車税は安くなる。しかし、昔からの自動車ユーザーの中にはこの印象が強すぎて「3ナンバー車=税金が高い」というイメージを持ち続けている人もいるようだ。

というわけで、現在ではほぼ形骸化してしまった3ナンバーと5ナンバーの区分だが、ボディサイズを表す意味合いではまだまだ現役。決して広くない日本の道路や駐車場事情を表すアイコンとして「3ナンバーサイズ」、「5ナンバーサイズ」という言葉は使われ続けていくだろう。

[Text:小鮒康一]

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