【平成の長崎】出島の表門 復元準備中 19世紀の姿そのまま ただ今細部の設計検討 平成2(1990)年

 長崎市教委が復元を計画している国指定史跡、出島の表門の工事が近く始まる。
 表門の復元は市制100周年記念事業の一環。工事に先立って昨年実施した予定地の発掘では、未知の礎石や輸出用の銅の小片などが出土している。
 門は木製、かわらぶきで19世紀前半の状態を復元。完成すると横15㍍、奥行き5㍍、高さ4㍍の大きさに。シーボルトのお抱え絵師・川原慶賀作の「出島図」などを参考に、現在細部の設計を検討中。市教委の松島清文文化課長は「予想以上の出土品があったため着工が当初の予定より遅れるが、復元にあたっては正確を期するつもりだ」と話している。(平成2年1月13日付長崎新聞より)

近く復元工事が始まる出島の表門(写真は長崎市出島町、出島和蘭商館後のミニ出島)

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