横浜の大岡川に柔い灯火揺れる 震災と空襲の犠牲者も供養

 先祖や戦没者を追悼する盆行事の一つ、灯籠流しが23日、横浜市中区の大岡川で行われた。今年で70回目。柔らかなオレンジ色の光が水面に揺れ、幻想的な雰囲気に包まれた。

 市内の日蓮宗関係者でつくる立正和協会(原愼定会長)の主催。関東大震災や横浜大空襲の猛火から逃れようと、大岡川に飛び込んで亡くなった多くの犠牲者の供養なども兼ねている。

 日が沈んだ午後6時半ごろ、亡くなった人の名前が書かれた約400個の灯籠が、川に浮かべた船から一つずつ丁寧に放たれた。参加した人は手を合わせたり、遠ざかっていく灯籠を名残惜しそうに眺めたりしていた。

大岡川を流れる灯籠=横浜市中区

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