労災支給、精神障害30件 脳・心臓疾患は14件 17年度県内

 神奈川労働局が23日までにまとめた2017年度の過労死などの労災補償状況によると、支給決定は脳・心臓疾患で前年度比22・2%減の14件、精神障害は28・6%減の30件だった。このうち、脳・心臓疾患は40代、精神障害は50代が最多だった。

 脳・心臓疾患については、請求件数は全国で3番目に多く、20・4%増の59件。支給決定された案件のうち、業種別では運輸業・郵便業が最多で、特に輸送・機械運転従事者が最も多かった。時間外労働時間では、80時間以上、100時間未満が最多。

 精神障害でも請求件数は全国3番目で7・9%減の129件。支給決定件数のうち、最多だったのは医療・福祉と建設業で、職種では専門的・技術的職業従事者が一番多かった。また、要因では、「仕事内容・仕事量の変化を生じさせる出来事があった」「1カ月に80時間以上の時間外労働を行った」など、仕事の量・質に関するものが最多だった。

 精神障害のうち自殺は2件で、「2週間以上の連続勤務を行った」例と、「嫌がらせ、いじめ、または暴行を受けた」例が1件ずつだった。

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