豪雨被災地支援の経験生かせ 職員派遣の大和市が活動発信

 防災への関心を高めるための神奈川県大和市主催のイベント「防災フェスタ2018」が25日、市立渋谷小学校(同市渋谷)で開かれた。西日本豪雨の被災地に派遣された市職員の活動を写真で紹介。全国で大規模な自然災害が相次ぐだけに、市民からは「市の今後の取り組みに生かしてほしい」との声が上がった。

 市は7月7日から今月18日までの間、甚大な被害に見舞われた岡山県総社市に職員計延べ30人を派遣。携帯トイレなどの支援物資を届けたほか、罹災(りさい)証明の発行を手伝ったり、被災家屋を調査したりしている。

 総社市では浸水被害に加え、アルミ工場の爆発事故も起きた。現地に赴いた大和市危機管理課の男性職員は「局所的に爪痕が残っていた」と振り返る。総社市内を流れる高梁川沿いの家屋は壁がはがれていた。また工場近くの家は「爆風で窓ガラスが割れ、散乱していた」という。

 防災フェスタの会場には、爆発した工場の様子や被災家屋を調べる職員の活動など現地で撮影した写真を展示。真剣な表情で見ていた来場者は「大規模災害が実際に起こった時、どういう被害が出るのか不安。支援の経験を市の防災対策に役立ててほしい」と話した。

 会場ではほかに、極太タイヤを装着した災害救援用の自転車や、小型無人機「ドローン」の操作を体験するコーナーなどが設けられた。

防災フェスタの会場で、岡山県総社市での活動を写真で紹介した=大和市渋谷

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