〔霧島山(新燃岳)〕きょう未明から火山性地震増加、小規模な噴火のおそれ(8/26)

宮崎・鹿児島県境の霧島山(新燃岳)では、きょう26日未明から火山性地震が増加しており、火山性微動も発生しています。
福岡管区気象台・鹿児島地方気象台は、新燃岳では今後、小規模な噴火の発生する可能性があるとして26日16:00、「火山の状況に関する解説情報」を発表し、今後の情報に注意するよう呼びかけています。
なお、噴火警戒レベルは2(火口周辺規制)が継続しており、警戒事項には変化はありません。

新燃岳では、きょう26日00:00頃から火口直下を震源とする火山性地震が増加し、15:00までに138回に達しました。火山性地震が1日に130回以上発生したのは、今年6月18日以来となります。
また、いずれも振幅が小さく継続時間の短い火山性微動が、きのう25日23:58頃ときょう26日13:17頃に発生しました。なお、傾斜計の観測データには特段の変化は見られません。

【警戒・注意事項】
・警戒:(火口から概ね2kmまで)弾道を描いて飛散する大きな噴石/(火口から概ね1kmまで)火砕流
・注意:(風下側)火山灰、小さな噴石(火山れき)、火山ガス/空振による窓ガラスの破損/降雨時の土石流

◆用語解説
・噴火警戒レベル
火山活動の状況に応じて警戒が必要な範囲や、とるべき防災対応を以下の5段階に区分して発表する指標で、避難や規制の対象地域は、地域の状況や火山活動状況により異なります。

・レベル5(避難)  :危険な居住地域からの避難等が必要。
・レベル4(避難準備):警戒が必要な居住地域での避難の準備、災害時要援護者の避難等が必要。      
・レベル3(入山規制):登山禁止や入山規制等危険な地域への立入規制等。状況に応じて災害時要援護者の避難準備等。
・レベル2(火口周辺規制):火口周辺への立入規制等。【現在の霧島山(新燃岳)の噴火警戒レベル】
・レベル1(活火山であることに留意):状況に応じて火口内への立入規制等。

・火山性地震
 火山体およびその近くで発生する地震のこと。身体に感じられないような微小な地震も含まれる。火山体の地下で何らかの破壊現象が起きて発生すると考えられている。

・火山性微動
 地下のマグマやガス、熱水などの移動や振動によって観測される震動のこと。地下の岩石等の破壊によって発生する地震とは異なり、震動が数十秒から場合によっては数時間にわたって観測されることもあり、震動の始まりと終わりが明確に観測されないことが多い。

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