住民600人が防災訓練 ライフライン復旧など学ぶ 小田原

 小田原市総合防災訓練が26日、同市小船の市立下中小学校で行われ、市内の防災関係機関や自衛隊、地域住民ら約600人が参加した。災害対策本部の設置からライフライン復旧まで、実践的な訓練を行った。

 同校周辺は二宮、中井の両町に接し、訓練に参加した近隣の橘北地区自治会連合会(田中正俊会長)は今年5月に「人とペットの防災フェスティバル」を市内で初開催するなど、積極的に災害対策に取り組む。

 訓練では、緊急地震速報を合図に、災害対策本部を設置。姉妹都市の栃木県日光市や東京都八王子市などに応援を要請し、地元の無線愛好家の団体「尊徳アマチュア無線クラブ」などが、被害状況を発信した。

 被災現場では市防災リーダーが電動のこぎりで倒壊家屋から住民を助け出す初期救助を実演。市消防本部と陸上自衛隊が連携し、被災者救助も披露された。また、事前の協定に基づき、バイクで配達する郵便局職員が対策本部に被害状況を伝達し、甲府市上下水道局の給水車も駆け付けた。

 このほか、加藤憲一市長が「地域でお互いに助け合い、冷静に行動してください」と放送で直接住民に呼び掛ける場面もあった。

電動のこぎりを使った救助訓練を実演する市防災リーダーたち=26日、小田原市立下中小学校グラウンド

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