EV航続65kmを実現。『ミツビシ・アウトランダーPHEV』がシステム大幅改良

 いまだライバル不在のモデルとして根強い支持を集める『ミツビシ・アウトランダーPHEV』がふたたび大幅改良を受け、プラグインハイブリッドEVシステムの約9割を刷新するなど大きく進化。従来では60.2~60.8kmだったEV航続距離を65kmにまで伸長するなど、より“EVらしさ”を強化して8月23日より発売開始となっている。

 今回の大幅改良は、SUVとしての走破性に加えてモーター駆動ならではの滑らかでパワフルな加速や高い静粛性を一層向上させ、PHEVの特徴でもある“EVらしさ”をより際立たせるものとなっている。

 さらにツインモーターを採用する4WDを用いた車両統合制御システム“S-AWC(スーパー・オールホイール・コントロール)”にも、新たにSNOWとSPORTのふたつの走行モードが追加されるなど、より安心してドライビングの楽しさを引き出せる改良も施された。

 注目のPHEVシステムは、駆動用バッテリーの容量を12.0kWhから13.8kWhに増強するとともに最高出力を10%アップ。さらにリヤモーター出力を約12%、ジェネレーター出力を約10%アップさせることにより、EV航続距離を65kmにまで伸ばすとともに力強いパフォーマンスも実現している。

 また“EVらしさ”を強化するための逆転の発想として、エンジン排気量を従来の2リッターから2.4リッターへと拡大。4気筒のカムプロフィール変更とバルブタイミング制御により高膨張比(アトキンソン)サイクル化し、より低回転域で効率的な発電を可能とした。

 この発電運転の低回転化や発電量の適正化に加えて、エアクリーナーやメインマフラーを改良しエンジンノイズを大幅に低減させることで、発電時にも静かでよりEVらしい、スムースな走行フィールが味わえるようになっている。

 そのPHEVシステム大幅刷新を表現するべくエクステリアも大きく進化を遂げ、ヘッドライトデザインの変更と同時にハイビームにはLEDを採用したほか、ラジエーターグリル、LEDフォグベゼル、前後スキッドプレート、アルミホイールのデザインも見直して質感が向上。リヤには空力性能を向上させるリヤスポイラーを追加するなど、より機能性も高められた。

 またデザインだけでなく、ボディ剛性の面では前後ドア開口部、テールゲート、リヤホイールハウスのボディパネル接合部に構造用接着剤を採用し、パネル同士の接合面積を拡大することで車体剛性を強化。

 ビルシュタインの専用ダンパーを採用するS Editionを除いて、通常グレードでは前後ダンパーの径をサイズアップし、同時に新型バルブを採用することでモーター駆動ならではの滑らかな走行感覚にマッチする上質な乗り心地としたほか、ステアリングギヤ比をクイック化し、それに合わせて電動パワーステアリングの制御を最適化することで高い操縦安定性も両立させている。

 またインテリアでもオーナメントパネルやハザードスイッチ、そしてモーターとエンジン出力の状況を知らせるパワーメーターをリデザインし、機能性を向上。これまでNORMALとLOCKのふたつのモードに限られていたS-AWCにもSNOWとSPORTを追加し、滑りやすい路面に対応したSNOWの登場により、LOCKモードをさらに悪路に特化したトラクション重視のセッティングとしたほか、SPORTではスロットルレスポンスと旋回性を向上させて、よりドライビングを楽しめる特性を持たせている。

 その他にも、シートはサイドサポート部の形状変更と材質を見直しホールド性が向上したほか、上級グレードにはダイヤキルティング本革も採用。フロアコンソール下部にはエアコン吹き出し口も新設し、パワーウインドウは運転席から全席ワンタッチ開閉できる機能を追加するなど、細部に至るまで改良の手が加えられている。

 衝突被害軽減ブレーキや誤発進抑制機能を全車標準として、サポカーSワイドの認定も取得した新型『アウトランダーPHEV』の価格は、393万9840~509万40円となっている。

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