中高生のいじめ相談、LINEで 9月に県教委

 神奈川県教育委員会は9月10日から23日までの2週間、中高生を対象に、無料通信アプリLINE(ライン)で、いじめ相談を受け付ける。臨床心理士ら相談員12人が応じ、効果も検証する。

 県教委が30日、試行する「SNSいじめ相談@かながわ」の実施概要を公表した。

 対象は、県内の学校から抽出した県立、政令市を含む市町村立、私立の計101校に通う全中高生約5万8千人。

 県教委はLINEの相談窓口につながるQRコードを記載したカードを全員に配布。期間中の午後5時から9時まで、相談を受け付ける。緊急性が高い場合、警察や児童相談所などとも連携して対応する。

 効果を検証するため、相談の直後と約2週間後の計2回、生徒に利用しやすさや相談後の状況について、LINEでアンケートを取る。

 同様の取り組みを、長野県が昨年に実施。同じ時期の電話相談の46倍に相当するアクセス数があった。これを受け、文部科学省は全国30の自治体が実施するSNS相談事業に補助することを決め、県教委にも事業費1千万円を助成する。

 県教委は2週間で、アクセス数700~800件、相談対応件数約600件をそれぞれ見込んでいる。

神奈川県庁

© 株式会社神奈川新聞社