ブロック塀撤去費補助の上限引き上げへ 綾瀬市

 大阪府北部地震で小学校のブロック塀が倒壊し女児が死亡する事故を受け、綾瀬市は、道路に面した一般住宅などのブロック塀の撤去やフェンスなどの設置にかかる費用の補助額を10月から引き上げる方針を明らかにした。

 対象は、通り抜けができる市内の道路に面し、地面からの高さが60センチを超すブロック塀や、鉄筋コンクリートを組み合わせた「万年塀」など。塀の種類に応じて条件が設けられており、建築基準法施行令に不適合な場合に限るとしている。

 市は撤去費、設置費の2分の1を補助してきたが、今回の措置で撤去費の上限を10万円から20万円、設置費の上限を20万円から30万円に引き上げる。

 市は、合わせて通学路に面しているブロック塀などに関して撤去、設置とも補助率を100%にするとの方針を表明したが、上限は今回の引き上げ措置と同額で、撤去は20万円、設置は30万円。いずれの拡充も期間は2020年度末まで。

 市は、補助事業の拡充による事業費800万円を盛り込んだ2018年度一般会計補正予算案を、9月3日開会の市議会9月定例会に提出する。当初予算にも150万円を計上しており、18年度は撤去、設置で各19件の申請を見込んでいるという。

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