災害時のトイレどう使う 横浜で講演会

 「防災の日」を前に、災害が起きたときのトイレの管理方法などについて考えるイベント「災害時から学ぶ防災対策の重要性」が31日、横浜市港北区の奈良建設で開かれた。近隣住民ら約60人が参加し、避難所でのトイレの設置方法や、同区から配布された洪水ハザードマップを用いた講演に熱心に耳を傾けた。

 NPO法人日本トイレ研究所代表理事の加藤篤さんが「災害時のトイレ計画と最新動向」をテーマに講演した。1995年の阪神大震災以降「トイレの汚染の問題は繰り返されている」と指摘。「使う回数を減らそうと、水分の摂取を控えることで、脱水症状やエコノミークラス症候群にもつながり命に関わる問題へ発展する」と訴えた。さらに、排せつ物があふれて汚れることを防ぐために、災害後すぐに便器へ携帯トイレを取り付けることの重要性を説明。仮設トイレを発注する際には「トイレットペーパーや清掃用具、芳香剤も忘れずに取り寄せてほしい」と呼び掛けた。

 会場では、断水時にも使用できるマンホールトイレや防災用品なども展示された。

災害発生時のトイレ問題について説明する加藤さん=横浜市港北区

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