東京よしもと若手ネタの祭典SPで謎の「ジョイマン選手権」実施

8月28日(火)、新宿文化センターで『東京よしもと若手 ~ネタの祭典SP~』が行われた。東京よしもとの若手芸人総勢24名が出演しネタを披露するという豪華なイベントで、1500人収容のホールは2階席まで大満員となった。

今か今かとイベントの開幕を待ち構える観客の前に、まずは前説のジョイマンが登場。高木は、おなじみの節回しで踊りながら「ななななー、ななななー、7の次8、セイッ!」と客席にもコール&レスポンス(?)をうながす。最初は戸惑っていた観客たちも、まったくめげずやり続ける高木に引っ張られたか、徐々にノって声を出すようになっていった。こうしてジョイマンが客席を温めたあと、いよいよ本編がスタートした。

最初にステージに現れたのは、司会の中川家。大ベテランの登場に、場内には大きな歓声が起こる。軽妙な掛け合いで笑わせつつイベントの主旨を説明したあと、“第1回ジョイマン選手権”なるものを行うとの発表も。ざわめく客席に、「よしもとがもう1回ジョイマンを売り出そうとしてるのかな、よくわかりませんけど(笑)」と礼二も苦笑い。

いよいよネタの時間が始まり、1ブロック目はラフレクラン、ネルソンズ、レインボー、インポッシブル、ジェラードンが登場。ネルソンズ和田の謎のおじさんキャラ、インポッシブルの少年漫画チックな蛭田など、個性の強いキャラが次々登場し、会場も大盛り上がりした。

2ブロック目はコマンダンテ、ひょっこりはん、ガンバレルーヤ、GAG、マヂカルラブリーの登場。テレビで大人気のひょっこりはんはキレの良いネタを披露し場内も拍手喝采。マヂカルラブリーは相変わらず独特のワールドを展開し笑いを誘う。

3ブロック目はニューヨーク、コロコロチキチキペッパーズ、おかずクラブ、バンビーノ、インディアンスが登場。コロチキ・ナダルのやや狂気をも感じさせるキャラクターには、爆笑とともにざわめきも起こる。インディアンス田渕の調子の良さは今日も絶好調!

休憩とジョイマンの中説をはさみ、4ブロック目はゆにばーす、横澤夏子、相席スタート、チョコレートプラネット、尼神インターが登場。漫才、ピン、コントとバラエティー豊かなネタの数々に会場は爆笑の連続。

最後の5ブロック目はトレンディエンジェル、ジャングルポケット、和牛が登場。トレンディの安定感ある掛け合い、ジャンポケならではのドラマティックなコント、もはやベテランの風格を漂わせる和牛の漫才、とそれぞれの魅力で楽しませてくれた。

すべてのネタが終わったあとは、お待ちかね、“第1回ジョイマン選手権”の始まり。「全412枚のチケットを売りきらなければ解散」という公約を掲げた単独ライブで、見事チケット完売を果たし解散を回避したジョイマン。このコーナーは、そんな2人をねぎらうスペシャル企画。本日出演の芸人の中から9組がエントリーし、どのチームのパフォーマンスが一番“ジョイマンらしい”かを競うというもの。進行は中川家剛と、ジョイマンを愛するトレンディエンジェルたかし、審査員はジョイマンの2人と中川家礼二が務めた。なんと、優勝者には賞金10万円が与えられるとのことで、礼二は思わず「ジョイマンにあげろよ(笑)!」とツッコミ。

大会規定は「出場資格“結成30年以内”」「審査基準“とにかく自分たちらしいジョイマン”」「ジョイマンへのリスペクトを払う」「ジョイマンシップにのっとり、正々堂々とジョイマンする」の4つ。本人による模範演技のVTRを確認し、「とにかく高く飛ぶこと」という高木からのあまり役に立たない助言が出たところで、いよいよジョイマン選手権がスタートした。

1組目のジョイマンとして登場したのはなんと和牛で、会場は今日イチの大騒ぎ。水田が高木役、川西が池谷役としてネタを披露する。水田「健康は大事~、悪いとこ教えて、セイッ!」川西「腰痛」水田「OK、腰痛とギョウ虫、芋焼酎でアル中」と、普段の和牛からは想像もつかないようなダジャレで爆笑をさらい、礼二は「トップバッターでジョイマン超えたな(笑)」と感心する。2組目はインポッシブル。自分たちのネタの漫画的世界観に強引に引き寄せたようなネタでしたが、高木は「おらの中のジョイマンを分けてくれっていう言葉がよかったです」と高評価。

3組目は、ラフレクランきょんとジェラードンかみちぃのユニットで、2人がともに高木になってしまうネタを披露。4組目は尼神インター渚とガンバレルーヤのユニットで、ヤンキー風のジョイマンに。ネタの後にコメントを求められたよしこは「ハイヒールモモコさんの動きを取り入れました」とドヤ顔。

5組目はネルソンズ和田とインディアンス田渕のコンビで、和田の「おじさん、おじさん、おじいさん、おばあさん」という“韻”には一同がツッコミまくり! 6組目のレインボーは、高木風に韻を踏みつつ男女が愛を語り合うという彼らならではの構成。7組目は、ひょっこりはんと、このコーナーのためだけにやってきたというしゅんしゅんクリニックPが“ひょっこり”するが、高木は「自分のネタが入っていたのがいただけない」と少々おかんむり!?

続く8組目はジャンポケ斎藤&トレンディエンジェル斎藤の盛り上げ得意なコンビで、ステージの端から端まで縦横無尽に動きながらハゲネタなどで客席を笑いの渦に巻き込む。ラスト、9組目のチョコレートプラネットは、IKKOと和泉元彌にふんした2人がモノマネでジョイマン風やりとりを。「モノマネグランプリちゃうからね(笑)」とツッコむ礼二だが、高木は「ジョイマンをよく見てくれてるなと思いました」と意外にも気に入った様子だった。

全員のネタ披露が終わったところで、いよいよ高木から優勝者が発表されることになる。が、高木は「みんなジョイマンです!」とボケ、「10万円かかってんねんで!」と一同からツッコまれまくり。さらに「優勝は、僕です」と再びボケ、渚らからどつきまわされることに。そして、三度目の正直で発表された優勝者は……なんとインポッシブル! 蛭田はまさかの事態に驚き、井元は「14年やってきて初めて賞とった」と感無量の様子。高木いわく「楽しんでやっていたから」とのことで、本当にうれしそうな2人に思わずほっこりさせられた。(ジェイタメ編集部)

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