日立建機の常陸那珂臨港工場、来夏に生産再編 製缶比重拡大でコスト削減

 日立建機は、常陸那珂臨港工場(茨城県ひたちなか市)で100トン以上の超大型油圧ショベルやダンプトラックの生産を再編する。レイアウト変更や土浦工場(土浦市)からの一部移管を進めるもので、来夏にも完了する予定。

 再編は超大型ショベルやダンプトラック生産を合理化し「筋肉質の体制」(石井壮之介執行役マイニング事業本部長)を構築する狙い。超大型ショベルで10%、ダンプトラックで25%能力を圧縮しつつ、土浦で造り持ち込んでいる上部の部品製造を移し、生産コストや輸送費を削減する。結果的に鋼材を溶接・加工する製缶の比重が拡大するという。

 昨年度の生産台数は超大型ショベルが136台、ダンプトラックが28台だった。今年度は鉱山機械の需要回復や拡販効果でそれぞれ200台、40台ヘと増加する見通し。再編後の年産能力はそれぞれ270台、180台で、上方弾力性は確保している。

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