レッドブル離脱のリカルド、ルノーF1への移籍に「懸念はない」

 ダニエル・リカルドが予想外の2019年ルノー移籍を発表してから数週間が経ったが、リカルドは正しい選択をしたと確信している。

 リカルドがルノーに移籍するというニュースはF1を席巻し、レッドブルをはじめ誰もが驚愕した。レッドブルはリカルドがチームと契約延長を締結すると確信を持っていたのだ。

 モンツァでリカルドは、レッドブルとルノーワークスチームの間に存在するパフォーマンスの差を鑑みて、彼の最近のキャリア上の選択に懸念はないのかと尋ねられた。

「それはないね。現時点のレッドブルの体制は強力だということは分かっている。僕はもっと長期的なプロジェクトに向けて考え方を切り替えたんだ。ルノーに向けてね」とリカルドは答えた。

「契約した時の気分は良かったよ。自分がやろうとしていることが分かっていると感じた」

 F1のドライバー市場に火をつけたことに加えて、リカルドの移籍は必然的に彼とレッドブルにとっていくつかの変化を生じさせることになった。

 2018年シーズン末でチームを離脱する結果として、リカルドは2019年のレッドブルマシンに関する機密情報には触れられないことになる。

 しかしリカルドは、彼のルノー移籍発表後最初のレースだったベルギーGPにおいて、すべての面でレッドブルでは通常通り仕事が行われていたと主張した。

「幸い、気まずさはほんの少ししかなかったよ」

「木曜日にはある程度チームやメディアがぎこちなくなるかと予想していたけれど、でも記者会見でさえも落ち着いたものだったし、掘り下げて聞いて来る人もそれほどいなかった。皆、敬意を払い、理解してくれているようだった」

「週末の前にファクトリーでクリスチャン(・ホーナー)と会う機会があり、そのときに何人かには話すチャンスがあった」

「でもメカニックたちもその他の人たちも全員理解してくれた。彼らにとって大切なのは、個人的理由ではないということだ。メカニックのひとりが僕を怒らせて、僕が“ああ辞めてやる!”と言うような話ではないからね」

「F1では、ドライバーもメカニックもエンジニアも、多くの人たちが頻繁に移動しチームを移るから、たくさんの人たちが分かってくれたんだ。これ以上ないくらいスムーズだったよ」

「そうしたレベルの敬意と円満さがあることはとても素晴らしいことだね」

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