強風で1人軽傷、交通機関に乱れ 台風21号、神奈川県内の影響

 台風21号の影響で県内は4日夕以降を中心に風が強まり、各地で最大瞬間風速20~25メートルを観測した。県のまとめでは、強風の影響で男性1人が負傷、住宅2棟が損壊。横浜地方気象台は竜巻注意情報を繰り返し発表し、警戒を呼び掛けた。

 県などによると、海老名市をバイクで走行中の40代男性が風にあおられて転倒し、軽傷。厚木市内では、住宅とアパートの計2棟で屋根の一部が落下するなどした。鎌倉市内の約2500世帯が約1時間半にわたり停電した。

 交通機関のダイヤも乱れた。JRの在来線は、東海道線や湘南新宿ライン、御殿場線が風の影響で大幅に遅れたり、運転を取りやめたりした。小田急線も一部区間で運休した。

 海上では、久里浜と金谷(千葉県)を結ぶ東京湾フェリーが欠航し、横浜港大さん橋国際客船ターミナル(横浜市中区)に着岸していた大型客船「ダイヤモンド・プリンセス」は出港予定を5日に変更。観光船やシーバスなども軒並み欠航した。

 山北町や箱根町は公民館や集会所などに避難所を開設した。

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