オーナンバ、弾性波で亀裂・摩耗をリモート監視・診断センサーシステムを拡販

 ワイヤーハーネス・太陽光発電配線ユニット、各種電線・通信ケーブルメーカーのオーナンバ(本社・大阪市、社長・遠藤誠治氏)は、「リモート監視・診断機能付AE(弾性波)センサー対応システム」を拡販する。

 同システムは、独自製品の「IoT-Finder」と弾性波(AE)センサーを組み合わせたもの。検出器のAEセンサーを機械装置などに取り付けることにより、微細な亀裂・摩耗を常時監視し劣化の予兆をとらえる。

 「設備診断の『見える化』に最適なシステム。構造物などにひび割れが生じる際にはAEが発生する。このシステムはAEデータをクラウド上に自動的に格納すると共に、監視データを分析し異常を認めた際には迅速に通知するというもの。民間企業の大型設備で納入実績がある」(遠藤社長)。

 異常と診断されるケースは亀裂の場合、AE波形の振幅が基準値を超える。摩擦の場合は波形形状が連続型となる。RMS値(実効値)は摩擦係数と相関があり、波形面積に相当するエネルギー量は摩耗量と相関関係にあるという。

 同社が奨める適用事例では、歯車・軸受の摩耗、プレス機の亀裂、ワイヤの断裂などがある。

 同システムの特長は(1)診断結果がメールで通知され、保守が容易(2)遠隔監視で機器を安心して使用(3)設備を止めずに測定・評価(4)小型軽量で設置が容易―など。

 オーナンバは独自製品として太陽光発電インテリジェントモニタリングシステム「PVU-Finder」や「監視機能付業務用小型蓄電システム」などを持つ。「リモート監視・診断機能付AE(弾性波)センサーシステム」は、これら既存製品の領域を広げ設備類へ適用、アイテムの拡充を図った。

© 株式会社鉄鋼新聞社