西武を追撃するホークスに不安材料 9月は遠征&連戦続きの過密日程

ソフトバンク・工藤監督【写真:藤浦一都】

ホークスは8月に比べてホーム試合が半減

 首位・西武との3連戦に3連勝するなど、8月を18勝6敗で終えた2位・ソフトバンク。前半戦は主力に故障者が続出し、苦しい戦いを強いられたが、この5年で3度リーグ制覇する常勝軍団。勝ち方を分かっている選手が多く、暑い夏場に調子を落とす球団がある中、確実に白星を積み重ねた。

 怒涛の追い上げを見せるソフトバンクだが、不安材料がないわけではない。8月は14試合あったホームゲームだが、9月は半分の7試合。今季ここまでビジターで勝ち越しているが、地元ファンから大声援を受けて戦うホームゲームが少ないことは多少なりとも影響をもたらしそうだ。

 ビジターが多いということは、必然的に移動ゲームが増えることになる。敵地・楽天生命パークでの楽天戦に続き、ZOZOマリンスタジアムでのロッテ3連戦(1試合が中止)を終え、福岡、宮城、埼玉、千葉、札幌と移動ゲームが続く。15日からはメットライフドームで西武と3連戦を戦った後、ZOZOマリンスタジアムでロッテとの2連戦、札幌ドームで日本ハムとの1試合と変則的な6連戦だ。

8月遠征続きの日ハムは調子落とし鷹に抜かれる

 遠征が多かった8月の日本ハムは、7月終了時点で首位・西武に3ゲーム差の2位だったが、8月は帯広、埼玉、札幌、福岡、札幌、埼玉、静岡、東京、札幌、宮崎、大阪、千葉と全て移動ゲーム。長距離移動が影響したのか、8月は10勝13敗2分と負け越し。8月が終了した時には西武とのゲーム差は7に広がり、さらにはソフトバンクにも追い抜かれ3位に転落した。

 昨季はリーグ制覇を成し遂げ、勝ち方を知っているソフトバンクだが、近年リーグ優勝を争うことの多い日本ハムでさえ移動ゲームが多かったことで調子を落とした。シーズン佳境を迎えた9月、全く疲れがないということはないだろう。

 さらにソフトバンクは、27日からの西武との3連戦を皮切りに、10連戦が控えている。ホームで戦った前回の対戦では西武に3連勝を飾ったが、9月以降の直接対決は敵地で6試合、本拠地で1試合のみだ。

 西武は9月のホームゲームが12試合あることに加え、比較的長距離移動が少ない。この辺りが優勝争いにどのように影響してくるか、注目していきたい。(「パ・リーグ インサイト」編集部)

(記事提供:パ・リーグ インサイト)

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