一瀬さん6選「幹を太く根を張る」 波佐見町長選

 12年ぶりの選挙戦となった東彼波佐見町長選で、有権者は“継続”を求めた。新人との一騎打ちを制し、6選を果たした一瀬政太さん(74)。町内の選挙事務所で朗報を聞くと、集まった支持者らと手を取り合い、喜びを分かち合った。

 5期20年で企業誘致、波佐見焼のブランド化、交流人口の拡大などを進めてきた。「ちょっとの風では倒れないように、幹を太くし、根を張らせたい」。育てた“樹”の仕上げとして6期目に挑んだ。

 同町はこの10年で各業界の後継世代のUターンが進み、若い世代のまちづくりの動きが活発化。「彼らの感性にはかなわない」と町政の後継者を探した時期もあったが、6選出馬を決断。選挙戦では後援会の青壮年世代が積極的に動いて陣営を盛り上げた。「若者と女性が、感性と創造性を発揮できる環境をつくり、波佐見をさらに元気にしたい」と6期目の飛躍を誓った。

 一方、敗れた前町議会副議長で新人の藤川法男さん(60)は町内の選挙事務所で「私の力不足で伝える力がなかった」と支援者に頭を下げた。

6選を果たし、支持者らと握手を交わす一瀬さん(中央)=9日午後8時20分、波佐見町宿郷の選挙事務所

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