【侍U-18代表】18人中13人出場の福井国体は30日から 吉田、大阪桐蔭を「次は抑えられる」

解団式に臨んだ侍ジャパンU-18代表の選手たち【写真:福谷佑介】

30日から1回戦、金足農と大阪桐蔭が対戦するのは決勝

 宮崎市内で行われていた「第12回 BFA U18アジア選手権」は10日に閉幕し、3位に入った侍ジャパンU-18代表は11日、宮崎市内の宿舎で解団式を行い、チームは解散した。韓国、チャイニーズ・タイペイに敗戦を喫し、3位決定戦に回った日本。なんとか中国を下し、来年に韓国・釜山で開催される「第29回 WBSC U-18ワールドカップ」の出場権を獲得した。

 吉田輝星(金足農)や甲子園春夏連覇を達成した大阪桐蔭の藤原恭大、根尾昂、柿木蓮ら聖地を沸かせた選手たちが集った今回の侍ジャパンU-18代表。甲子園が第100回の記念大会と注目が高かったこともあり、アジア選手権期間中も熱視線を浴びた。平日にもかかわらず球場には1万人超の観客が集まり、試合が雨で中止となった日でも、練習が行われた木の花ドームには数百人ものファンが駆けつけ、ドーム外から練習を見守った。

 11日の解団式をもって解散した侍ジャパンU-18代表だが、まだまだ、熱い戦いは終わらない。9月30日からは福井国体が開催されることとなっており、今大会メンバーの18人中13人が出場。甲子園を沸かせ、一度はチームメートとして力を合わせて戦った面々が、また敵同士となって戦うことになる。

 すでに組み合わせは決まっており、甲子園春夏連覇を果たした大阪桐蔭は30日に下関国際と1回戦を戦う。甲子園決勝で大阪桐蔭に敗れた吉田の金足農は1日の2回戦で常葉大菊川と対戦。常葉大菊川には根来龍真、奈良間大己の2人がおり、ここでもサムライ対決が実現する。

大阪桐蔭メンバーから「決勝こいよ」、吉田は「絶対に行くから待っとけ」

 この日の解団式後、吉田は「3回勝って優勝したい」と力強く宣言。甲子園決勝で敗れた大阪桐蔭とは決勝までぶつかることはないが、「大阪桐蔭のメンバーも自分と『やりたい』と言ってくれているんですけど、自分は個人的にこの大会を通して成長した能力とかを使って次は抑えられると思っているんで。しっかり決勝で当たりたいなと思います。『決勝こいよ』と言われたので『絶対に行くから待っとけ』という感じでした」と誓った。

 一方で、大阪桐蔭勢も3冠制覇を狙っている。藤原恭大は「優勝しかないと思っています。(3冠を)狙っています」と力強く宣言。根尾昂も「大阪桐蔭の野球部として出させていただく最後の大会になるので、最後勝って高校野球の公式戦を終われるようにしたいと思います」と語っている。まだまだ終わらぬ高校球児たちの熱い戦い。甲子園、宮崎と続いた戦いの舞台は、福井へと移る。

【福井国体出場予定校の選手】
◯金足農
吉田輝星
◯大阪桐蔭
柿木蓮、小泉航平、中川卓也、根尾昂、藤原恭大
◯浦和学院
渡邉勇太朗、蛭間拓哉
◯高岡商
山田龍聖
◯常葉大菊川
根来龍真、奈良間大己
◯日大三
日置航
◯報徳学園
小園海斗(福谷佑介 / Yusuke Fukutani)

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