ラグビーなら違う…ベジェリン、サッカー界の異常な「同調圧力」に怒る

『Times』は7日、アーセナルのスペイン代表DFエクトル・ベジェリンのインタビューを掲載した。

ロングヘアーと独特のファッションで知られるベジェリン。夏にはオックスフォード連合(オックスフォード大学OBで作られる団体)で講演と質疑応答をするなど、一人のアイコンとしても活動している。

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彼はサッカー界での文化が虐待的になっていると話し、もっとFIFAが強い行動をおこなさないといけないと求めた。

エクトル・ベジェリン 「(ファッションの写真をSNSに乗せると、批判的なコメントが来る)

そのうちのいくつかはとても口汚いものだね。そういうもののほとんどはオンラインで行われる。

ただ、スタジアムでもそんな声を聞くよ。一部の人々は髪を伸ばしている僕を『レズビアン』と呼ぶ。 それは他の同性愛者を侮辱するものだ。僕は面の皮を厚くすることを学んだが、他の人は影響を受ける。自尊心を傷つけるだろう。

問題は、人々が『サッカー選手とはこうあるべきだ、こう行動すべきだ、こう話すべきだ』という考えを持っているということだ。

なにか違った行動をすれば、すぐに『ターゲット』になる。同調圧力がかかる。

これは非常に危険だよ。人生では、自分自身を表現することが許されるべきなんだ。人々はそのようが幸せになれる。

(ソーシャルメディアは、価値と問題のどちらが大きい?)

「それは、祝福でもあるし、そして呪いでもある。

アーセナルに入った時はあまり期待されていなかったから、いいプレーをすれば多くの人々が感心してくれた。

しかし悪いプレーをした時には、それが狂っていく。最悪だったのは1年半前のことだね。

多くの人々が素敵なことを言ってくれるが、悪いものに目が行くのは当然だ。アプリを削除していた時期もあるよ。

まあ、そのあと戻したけどね。ツイッターは素晴らしい情報ツールだ。毎日、虐待に対しての対処を学ぶことができるからね」 (サッカーには人種差別もある)

「リヴァプールのライアン・ブリュースターは、それについて素晴らしいインタビューをしてくれた若い選手だ。

FIFAはもっと厳しく対処すべきだと思う。十分にやっていない。サッカーは人々をともに歩ませるものでなければならない。問題は隠してはいけないよ。

サッカー選手は公然とゲイを告白できない。一部のファンはその準備が出来ていないんだ。

ラグビーでは、ウェールズのギャレス・トーマスがゲイを告白した際、ファンがそれを尊重していた。

しかしサッカーでは文化が違っている。とても私的思考であり、不快なものだ。特に対戦相手の選手に対しての行動は。

人々は、何かに脅かされることなく自分自身を表現できるはずだ。それはサッカーだけではなく、人生にも当てはまる。

誰かがちょっと違うことをしようとする。その時人々がなぜあんなに怒るのか、僕にはわからない。

誰も被害を受けていないのなら、そこにある問題は何なのか?」

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