岩隈が今季限りでマリナーズ退団 日本球界復帰へ

日本時間9月12日、マリナーズの岩隈久志は今季限りでマリナーズを退団し、日本球界への復帰を目指す意向であることを明らかにした。昨年11月にマリナーズとマイナー契約で再契約を結び、右肩の故障からの復帰を目指していた岩隈だが、残念ながらメジャー復帰は叶わなかった。

今季の岩隈はシーズンの大半を右肩の手術のリハビリに費やし、マイナーでの登板はA級ショートシーズンでの2試合だけ。2先発で計3イニングを投げ、被安打2、奪三振2、与四球1、失点1というのが今季の投球内容だった。

メジャー2年目の2013年には219回2/3を投げて14勝6敗、防御率2.66、185奪三振の好成績をマークし、サイ・ヤング賞の投票では3位にランクイン。2015年にはノーヒッターを達成し、2016年は防御率4.12ながら自己最多かつチーム最多となる16勝を挙げた。昨季は右肩の故障により6試合のみの登板にとどまったものの、メジャー6シーズンで63勝39敗、防御率3.42の好成績をマーク。2010年代の先発ローテーションを支えた投手の一人として、マリナーズファンの記憶に残り続けることだろう。

「ここでは良い思い出しかありません。チームを去らなければならないのは残念ですが、前向きな退団なので嬉しく思っています。マリナーズのユニフォームを7年間着ることができたことは、僕にとって特別なことでした」とチームへの感謝を口にした岩隈。「長期にわたるリハビリでしたが、長いトンネルを抜けてようやく明かりが見えてきました。マリナーズの一員として復帰できなかったのは残念ですが、日本は僕の原点です。僕は日本でキャリアをスタートしましたし、そこでキャリアを終えるのが良いのかなと思っています」と日本球界復帰を考えていることを明らかにした。

故障のリスクを抱え、すでに37歳の岩隈だが、日米通算170勝を誇る実績と豊富な経験は貴重。古巣の東北楽天を中心に、多くの球団が獲得に興味を示すことになるだろう。

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