アイス輸出、横浜港が全国トップ 高品質でアジア向け好調

 横浜港でアイスクリームの輸出が伸びている。2018年上半期(1~6月)の輸出量は横浜港が7年ぶりに全国トップになった。高品質と種類の豊富さが人気を呼び、主にアジア向けが好調で、横浜税関は「日本製アイスが海外のスーパーやコンビニなどで手軽に購入できるようになったからでは」としている。

 横浜税関によると、横浜港で取り扱った17年の「アイスクリーム・氷菓」の輸出量は778トン(前年比28・4%増)、金額は3億6900万円(1・7%増)で、ともに過去最高を更新した。18年上半期は既に713トンを輸出し、昨年1年間に迫る勢いを見せた。横浜港に続いて東京港、川崎港の順。関東近郊にアイスや氷菓の製造工場が多く、冷凍倉庫が立地する主要港が上位を占めた。

 横浜港からの輸出先を国・地域別でみると、1位は台湾で、全体の7割に達した。香港やタイ、中国、シンガポールとアジア勢が続いた。

 横浜港から香港に向けて「高知アイス」などを輸出する貿易会社ショーライ(横浜市中区)の井阪礼三社長(62)は「香港の回転すしで子どもたちに人気がある」と話し、日本食の普及とともにアイスの取り扱いも増えていると説明する。

 同税関は、国内で生産されるアイスクリームは品質が高く、さまざまな商品が開発されていることなどから「今後もアジア向けを中心に好調に推移する」とみている。

香港に輸出されるアイスクリームを検査する横浜税関職員=横浜港の冷凍倉庫

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