フォーミュラE:ニッサン、パートナーe.ダムスの株式取得。「勝利に向けてノウハウを活用可能に」

 日産自動車は9月12日、2018年12月に開幕する2018/19年のABBフォーミュラE選手権参戦に向けて、パートナーであるe.ダムスとの協力関係を強化するべく、同社の株式を取得したことを明かした。

 ニッサンは第5シーズンにあたる2018/19年のフォーミュラEに、アライアンスを組むルノーと入れ替わる形で参戦。日本の自動車メーカーとして初めて電動フォーミュラで争われる世界選手権での戦いに身を投じる。

 フォーミュラEの第5シーズンでは、まったく新しい第2世代シャシー“Gen2”が導入され、バッテリー容量と出力が向上。レース中の車両乗り換えが不要になる。また攻撃的なエアロを装着したスタイリングも特徴だ。

 今回、ニッサンが株式を取得して関係を強化したe.ダムスは、ヨーロッパで30年位上に渡りフォーミュラカテゴリーを戦っているDAMSをベースとしている。フォーミュラEには創立初年度からルノーとともに参戦し、初年度の2014/15年シーズンから2016/17年シーズンまで3年連続でチームチャンピオンを獲得している。

 ニッサンのグローバルマーケティング、ブランドストラテジー担当常務執行役員のルー・ドゥ・ブリースは、「ニッサンはフォーミュラEシリーズへの参戦に向け、e.ダムスとパートナーシップを結ぶことで、彼らの持つレースやチャンピオンシップでの勝利に向けたノウハウを活用することが可能になった」としている。

「フォーミュラEのシーズン5は、参戦する全チームが新開発のマシンとパワートレーンを採用することが義務付けられており、チャンピオンシップはさらに厳しいものになるだろう」

「ニッサンはパートナーシップへのコミットメントの一環として、e.ダムスの株式を取得した。ジャンポールや彼のチームとともに戦いに挑めることをとても楽しみにしている」

 e.ダムスのチーム監督であるジャンポール・ドリオは、「私たちはニッサンとともに、この先に待ち受ける新たなチャレンジに取り組んでいく」と語った。

「私たちは、これまでフォーミュラEで築いてきた歴史を大変誇りに思っており、これから新たなパートナー、新たなマシンとともに、シリーズの歴史に新たな1ページを刻むことを、とても楽しみにしている」

 第5シーズンのフォーミュラEは12月15日にサウジアラビア・ディルイーヤで開幕する予定で、それに先駆けて10月16~19日にはバレンシアでプレシーズンテストが行われる。

 今回の発表のなかでニッサンは、すでにe.ダムスとともにGen2フォーミュラEマシンでのテストを開始していることも明かしている。

© 株式会社三栄