夜の野毛でラグビー談義を 10月NZ戦後に訪日客ツアー

 2019年のラグビーワールドカップ(W杯)をにらみ、神奈川県は横浜の“夜の魅力”の売り出しを強化する。10月27日、日産スタジアム(横浜市港北区)で行われるオーストラリア代表とニュージーランド代表との伝統の一戦「ブレディスローカップ」で、試合後に訪日客を市内の観光地に案内するモニターツアーを計画。観光消費の拡大に向け県内での囲い込みを図る。

 県国際観光課によると、昨年の県内入り込み観光客数が初めて2億人を突破し、観光振興計画の目標を1年前倒しで突破する一方、一昨年の観光消費額は計画で目標に掲げた1兆3千億円に対し、約9628億円と伸び悩んでいる。

 W杯本番でも都内へのアクセスの良さがかえってデメリットとなり、横浜へは試合観戦のみ訪れるケースが懸念され、高い消費が見込める宿泊への誘引には夜の観光コンテンツの充実が求められている。

 ツアーでは周遊バスを走らせ、みなとみらい21地区などの夜景観賞や、野毛地区での飲み歩きも計画。横浜の夜を堪能してもらい、リピーター増を狙うとともに、県内の事業者の機運醸成にもつなげたい考えだ。

 黒岩祐治知事は「横須賀や藤沢などの自治体や商工関係者らとも連携し、県内各地に波及させていく」と述べた。

 13日の県議会本会議で亀井貴嗣氏(公明党)の代表質問に答えた。

アジア初開催となるラグビーワールドカップ(W杯)の会場となる日産スタジアム=横浜市港北区

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