ツインズのジョー・マウアーが今季終了後の引退を検討中

6度のオールスター・ゲーム選出経験を誇り、2009年にはア・リーグMVPに輝いたジョー・マウアー(ツインズ)が、チームとの長期大型契約が終了する今季終了後に現役を引退する可能性があることが明らかになった。マウアーは自身の進退について熟考しているようだ。

メジャー15年目を迎えたマウアーは、今季ここまで112試合に出場して打率.274、6本塁打、43打点、OPS.719をマーク。球界を代表する強打の捕手として3度の首位打者を獲得した頃の輝きは失われてしまったものの、巧打堅守の一塁手として現在も安定した出塁能力を維持している(今季の出塁率は.345)。マウアーが捕手から一塁手へコンバートされるきっかけとなったのが脳震盪だが、今年5月の試合中にダイビングキャッチを試みた際に後頭部を強打。その後、再び脳震盪のような症状に悩まされることになり、これが現役引退を検討する一因となっているという。

「これはタフな決断だよ」とマウアー。2001年のドラフトで地元ツインズから全体1位指名を受けてプロ入りし、今季までツインズ一筋でプレイしてきたマウアーにとって、ツインズ以外でプレイする自身の姿が想像できないという点も現役引退を検討する一因となっているのだろう。マウアーは今季限りでツインズとの8年1億8400万ドルの長期大型契約が終了するが、仮に現役を続行した場合、大幅な減俸は確実。確実性のある打撃と堅実な守備は魅力だが、長打力に欠けるベテラン一塁手を好条件で迎える球団はないと見られる。現役を続行するのであれば、年俸を大幅に下げた形でのツインズとの再契約が現実的な道だろう。

とはいえ、チーム内には25歳のミゲル・サノー、27歳のタイラー・オースティン、28歳のケニーズ・バルガスなど、マウアーの後釜となる正一塁手候補が控えており、ツインズが無理にマウアーと契約する必要がないのも事実。ツインズ一筋でプレイしてきた35歳の好打者は、シーズン終了後にどのような決断を下すのだろうか。

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