【MLB】大谷翔平、2020年は救援で投手復帰も!? 地元紙が“新二刀流”の可能性に言及

エンゼルス・大谷翔平【写真:Getty Images】

2019年はマウンドに上がらない見込み、「打者・大谷」の存在が大きくなるほど…

 エンゼルスの大谷翔平投手は2019年は打者に専念する可能性が高まっている。医師が勧める右肘靭帯再建手術(通称トミー・ジョン手術)をするかはまだ決まっていないが、投手としての復帰は2020年になると首脳陣が明言した。そして、その場合は救援投手としてマウンドに戻る可能性もあると地元メディアが伝えている。

 地元紙「ロサンゼルス・タイムズ」は「エンゼルスは焦ってオオタニを無理させるようなことはしない」との見出しで特集を掲載。ビリー・エプラーGMの「2020年は彼がマウンドに初めて戻ってくる時だ」というコメントを紹介している。では、復帰後に「投手・大谷」をどのように起用するのか。

 エンゼルスの首脳陣を悩ませるのは、「打者・大谷」の圧倒的な能力だ。大谷は14日(日本時間15日)の本拠地マリナーズ戦では4打数無安打に終わったものの、渡米後最長となる10試合連続スタメン出場を果たした。“レジェンド”のプホルスが膝の手術を受けて今季絶望となったこともあって、相手先発が左腕の試合でも起用され、結果も残している。3番・トラウト、4番・大谷と2人が並ぶラインナップは相手にとって脅威で、大谷がいないエンゼルス打線は考えづらい状態となっている。

 ただ、先発投手で二刀流を貫くなら、登板日、その前後の日と計3日間、打線に大谷がいない日が出てしまう。来年1年、打者に専念すれば、2020年の投手復帰後にその穴はさらに大きく感じるはずだ。

重要な局面で登板する救援は腕に負担がかかる可能性?

 記事では「最終的には、選手たちの負担を管理することに視点を置いて、彼らにとっての最良の対応をしていく」というエプラーGMのコメントを紹介。そのうえで「“救援投手・オオタニ”はエンゼルスにとって更に大きな影響をもたらし得るのだろうか?」と言及している。

「理論上では、もし先発としての体の強さを彼が求められていないのであれば、彼は毎試合打席に立てる。そして、試合の頭、あるいは抑えとして、週6イニングを3日間で投げることもできる。(先発より)重要な局面で少ない球数を救援投手として投げることと、より多くの球数を(救援より)重要度が低い局面で先発として投げることを比べたときに、可能性としてどちらが腕に負担がかかるのだろうか。その点に関して、過去20年近くで3チームのフロントオフィスを渡り歩いたエプラーは医師たちの総意をもらっていないと語った」

 救援に回れば、打者として毎日出場することができるかもしれない。一方で、重圧がかかる場面での登板が多くなれば、力のこもった投球が多くなり、先発登板より腕に負担がかかる可能性もあるという。いずれにしても、打者としての能力も最大限に活かし、さらに故障を防ぐためには、さらに工夫が必要となる。

 今季開幕直後は日本ハムでの起用法をベースとしていたエンゼルス。だが、2020年は全く違う形での二刀流に踏み切る可能性もありそうだ。(Full-Count編集部)

© 株式会社Creative2